低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
小学1・2年生
小学3・4年生
小学5・6年生
中学1・2・3年生
高校1・2・3年生
読書のコツ ポンピー
何を読むかという前に、まず何はともあれ、夢中で読むという体験を一度味わう必要があります。一度読む楽しさを知ったら、あとは、この面白さの内容を次第に高めることが、楽しさを長つづきさせる秘訣です。
一度読む楽しさを知った人は、あとは放っておいても、読者の本能ともいうべきものによって、自分にぴったりした本をもとめてゆくものです。また百冊の本のリストによって自分にふさわしい本を捜すようになるのも、この時期です。この時期になれば、百冊のリストを見ても恐れをなすどころか、逆に面白そうな本がこんなにならんでいてくれることに、ぞくぞくした楽しさを感じるようになるものです。ですから、読書の楽しさを知るということが、私たちが最初に体験しなければならないことになるのです。
私は、夢中になって読書ができる人間になりたい。
そのための方法として、途中で投げ出してしまわないで、最後まで頑張ろうという意思を持つことだ。自分は読書が苦手だと思っている人も、とりあえず何かの本を手にとってみるといいだろう。その本は、何でもいい。流行の本でもいいし、図書館で最初に目についた本でもいい。題名を見て、面白そうだと思ったものでもいい。そして、手に取った本を、とにかく最後まで読んでみることだ。読んでみて面白かったら、作者やジャンルを覚えておいて、次からは同じ作者やジャンルの本を読むようにしていくと読書はうまくいく。もし、面白くなかったら、次はまったく別のジャンルを選ぶと良い。読書というものは、気に入った作者やジャンルを見つけるまでが大変だけれど、見つけてしまえばあとは楽だ。ちなみに、私のお気に入りの作者は「はやみねかおる」さんである。
また、2つ目の方法として、読書に集中できるような環境を整えることだ。
家で読みたいなら、学校にいる間に宿題を片付けておいたり、家に帰ってきてからは、すぐにお風呂に入ったりしてまとまった時間を作ることが大切だ。学校で読んでもいいけれど、休み時間は短いし、細かく切れているので落ち着いて読むことなどほとんどできない。それなら、次の日提出の宿題を机の中に入れておいて、休み時間が始まると同時にそれを取り出してやれば、家に帰ってからやらずにすむというわけだ。
確かに、読書以外にも大切なものは多い。例えばコミュニケーション力だ。読書ばかりで自分の世界に閉じこもってしまうと、周囲とのやり取りが少なくなってしまう。そのときはよくても、あとから困ったことになる。しかし私は、「自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない」という名言があるように、私の財産である読書を夢中になってできる生き方をしたい。
講評 itoyu
添削:《1段落目》要約の文末を本文に合わせて常体の形に直しておきましょう。
10行目「意思」→「意志」(文の内容から考えてこちらの方が合うでしょう)
講評:「夢中になって読書ができる人間になりたい」という生き方の主題で書けました。
《2段落目》
「途中で投げ出してしまわないで、最後まで頑張ろうという意志を持つことだ」という1つ目の方法と実例。読書嫌いの人に是非読んでもらいたいような名文ですね。特に「読書というものは、気に入った作者やジャンルを見つけるまでは大変だけれど〜」のところは説得力があります。ポンピーちゃんが読書好きな理由がわかったような気がしました。
《3段落目》
「読書に集中できるような環境を整えること」という2つ目の方法と実例。まとまった時間を作り出すために、いろいろな工夫をしていることがわかりました。休み時間に宿題を片付けてしまうというのは、おもしろいですね。
《4段落目》
反対意見を認めた後、名言を引用してうまくまとめられました。「私の財産である読書」という言葉が印象的です。
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
|
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)
| |