創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
小学1・2年生
小学3・4年生
小学5・6年生
中学1・2・3年生
高校1・2・3年生
父親の在り方 たけたけ
今、父が父でなくなってきている。父の役割というもは家族を統合し、理念を掲げ、文化を伝え、社会のルールを教えるというものであった。しかし、こういう父でなくなった父の典型である「友達のような父親」は、上下の関係を意識的に捨ててしまって価値観を押しつけることは絶対にしなくて子供の自主性を重んじようとする。こういう「友達のような父親」は、実は父ではない。父とは子供に文化を教えるものであって、伝えるとはつまり、価値観を押し付けること、と言う事も出来る。自分が真に価値あると思った文化を教え込むのが父の最も大切な役割であって、上下の関係があり、権威を持っていて初めてそれが出来るのであって、対等の関係では文化を伝えることも出来ない。「もの分かりのいい父親」は父の役割を果たすことが出来なくなった父と言うべきである。
頑固で厳しい価値観を押し付ける父親は良い。何故かというと厳しい父親に育てられた方が逆境に負けない心が出来るし父親とこの上下関係が出来ることで目上の人に対しての態度をわきまえることができるからだ。このような父親の良い例が「サザエさん」の波平さんだろう。子供のカツオが悪戯をした時に「バッカもーん!!」と言いながら説教をしているところを見ることは少なくない。こういうシーンを見ると上下関係がはっきりと区別されていることが分かるし、今の父親には見えなくなってきている価値観を伝えようとする姿が見える。僕の父もどちらかというとこのタイプだと思う。流石に波平さんのようには怒鳴りつけたりはしないが、甘やかすようなことは絶対にしない。しかし、相談に乗ってもらう時もあるから、時と場合に応じてこの二つを使い分けているような感じがする。
一方、物分かりの良い友達のような父親にも良さがある。「サザエさん」の中で波平さんと正反対と言えるお父さんとしてマスオさんがあげられるであろう。お父さんというよりはお兄さんといった感じで、いわゆる、典型的な「友達型お父さん」である。怒鳴ったりすることは絶対にしなくていつも子供たちと対等な位置関係となっている。(実際はカツオとマスオさんは義弟の関係にあるのだが。)このような父親は、だれとでも親しみやすく、上下関係がないから遠慮がそんなにいらない。だから、気軽に相談することが出来たり、気軽に話すことができる。しかし、上下関係が逆転して父親が子供に従うようになっては困るが(笑)
確かに、波平さんのような本来の頑固な父親にも、マスオさんの様な物分かりの良い友達型父親にもそれぞれ良いところがある。しかし、一番大切なことは、「他人から尊重されるには、まず、自分で自分を尊重できなければならない。」という名言があるように、父親が自分の子育てに自信を持っていること。そして、子供たちが安心してついていくことが出来るような父親がどんな父親よりも良い父親なのであろう。
講評 kira
たけたけくん、こんにちは。6月7日は進級テストです。頑張ろう。
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
|
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)
| |