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読む練習が書く文章の雰囲気を作る  2010年8月27日  No.1003
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 昨日の「江戸時代の模倣という方法を現在の作文の勉強にも生かすことができる」という話のつづきです。


 文章を模倣する練習というのは、家庭や学校のような場所でなければなかなかできません。民間の学習塾などが文章指導と銘打って、ただよい文章を書き写す練習をしていたのでは、人が集まらないでしょう。

 しかし、そういうことを言ってもいられません。言葉の森では、現在、約千字の文章を暗唱する練習をしていますが、これを今後、暗唱から暗写へという形の練習に発展させていきたいと思っています。

 文章の暗唱の成果というものは、すぐに出てくるわけではありません。その文章を暗唱したことを忘れたころに、暗唱した文章の雰囲気が作文の中に表れてきます。

 先日、小学校5年生の生徒たちの「痛かったこと」という作文の課題で、子供たちが構成図を書いたあとに、その痛かった場面の描写を特に詳しく書くようにアドバイスしました。

 ちょうど1年ほど前に、水泳の文章の暗唱で、ごく短い時間の話を詳しく描写するような文章を暗唱する練習をしていましたが、その文章の雰囲気と同じような盛り上がりのある描写が、今回の「痛かったこと」の作文の中に自然に書けていました。書く対象が違うので、表現する言葉は全く違いますが、そのピークに向かって盛り上がるという雰囲気がとてもよく似ていたのです。

 暗唱の成果というものは、このように文章の雰囲気が似ているという形で表れてきます。ですから、暗唱の成果がすぐに出るのではなく、それがすっかり自分の中に消化されて、その文章を暗唱したことなど忘れたころに、自分の書く文章の中に暗唱の経験が生きてくるのです。

 本の好きな子は、その本の文体と似た文章を自然に書くようになります。読む練習は、書く練習と深く結びついているのです。

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