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暗唱は早口棒読みでもかまわない  2009年3月11日  No.415
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 国語の学習で音読がブームになっていますが、なぜ音読をするのかという根拠は実ははっきりしていません。ただ、昔からやっていたいい方法だからやっているという感じです。
 確かに、音読によって脳が活性化するとか、Θ波が出るとかいういろいろ理由はあると思います。しかし、どうしても音読でなければだめなのだという根拠はあまり明らかになっていません。
 言葉の森の音読の意義は、簡単明瞭です。ひとつは、音読をすると読み違いがわかるということです。この読み違いは意外に多く、中学生や高校生でも長文に出てくる言葉を間違えて読んでいる例がかなりあります。(中高生の保護者の方は、試しにどこかのページを読ませてみてください)
 音読をするもう一つの意義は、形骸化した形だけの勉強にならないようにするためです。同じ文章をただ読むような単純な勉強していると、だんだんと斜め読みになってきます。既にわかっているつもりで読むので気持ちが入らなくなるのです。勉強の基本は反復ですが、反復の練習は退屈なので、声に出したり手で書いたりすることによって意識化した勉強にする必要があります。

 さて、音読と同じように、暗唱にもやはり根拠が必要です。暗唱によって右脳が使われるようになるという説明もありますが、確かなことはまだわかっていません。
 言葉の森の暗唱の意義は、簡単明瞭です。一つは、暗唱は定着度がはた目にもはっきりわかるということです。
 もう一つは、暗唱は音読よりも達成感が感じられるということです。
 定着度がわかる、達成感がある、という二つの目標を考えると、暗唱するときに、その目標以外のいろいろなことを要求しないということが大切になります。
 例えば、子供が暗唱をしているときに、上手に読むことを要求しないということです。暗唱はむしろ、上手に読むのとは反対の読み方です。できるだけ早口で、息継ぎを少なくし、棒読みでもよいという読み方をします。100字の文章でしたら、一息で読めるぐらいにしてもいいと思います。
 なぜかというと、暗唱で大事なことは回数を多く読むということだからです。時間がたっぷりあれば、上手に読む暗唱をしてもいいのでしょうが、限られた時間で回数を多く読むためには、ある程度早口で読むことが必要になります。
 少なくとも、暗唱している子供に対して、「もっとちゃんと読みなさい」というような注意はなるべくしないようにしてください。大事なことは、上手に読むことではなく、暗唱ができることです。ですから、ふざけて読んだり、棒読みで読んだり、逆に抑揚つけて読んだりしても、むしろそれをにこにこと見守っているぐらいの余裕が親や先生には必要になります。
 このような暗唱のコツを理解するために、ぜひ保護者の方も、300字の暗唱に1週間挑戦してくださるといいと思います。
(この文章は、構成図をもとに音声入力した原稿をamivoiceでテキスト化したものです)

マインドマップ風構成図
 記事のもととなった構成図です。


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