暗唱の効果と続け方
つづきを読む
△ひとつ前の記事 中学生や高校生になるほど上がりやすい国語の成績
▽ひとつ後の記事 小3の感想文指導のポイント

 
森リン開発秘話―点数の中心は語彙の多様性  2009年12月4日  No.702
 URLは、https://www.mori7.com/index.php?e=702      


 作文小論文の自動採点ソフト森リン(もりりん)を開発しているときのことです。

 高校生の上手な子の作文をいくつもずらっと並べて見ていました。それぞれの作文にいろいろな計算方法で抽出した語彙の数値が載っています。それらを並べて見ているときに、ふと語彙の多様性と上手さがきれいな正比例関係になっているのに気づきました。

 語彙の多様性といっても機械でやっと抽出できるぐらいの数値ですから、人間が目で見ても到底わかりません。しかし、語彙の多様性が高い作文を読んでいると、感覚として「この作文はうまいなあ」と思ってしまうのです。

 もちろん、語彙の多様性のほかにも、上手さと相関の高い数値がいろいろありました。考える語彙の多さ、難しい語彙の多さ、文の長さのバランスなど、ある範囲で上手さと相関する数値がいろいろ見つかりました。「ある範囲で」というのは、どの数値も、ただ高ければよいというのではなく、ある程度以上高い数値が出るとかえって読みにくくなる面があるからです。

 この結果を、言葉の森の講師数十人にも見てもらいました。その結果、森リンの出す点数と人間の感じる上手さがかなり高い相関になっていることがわかったのです。

 語彙の多様性とは、ひとことで言えば、同じことをいろいろな言葉で表すことです。文章力のある人は、文章を書いていて同じ言葉が続きそうになると、それをほかの言葉で言い表すということをよくします。同じ言葉が単調に続くことに、美的にしっくりしないものを感じるからです。

 しかし、語彙力(読むための語彙力ではなく、書くための語彙力)の乏しい人は、しっくりしなくてもほかの言葉が思いつかないので、そのまま書いてしまいます。よく、小さい子は、作文の結びを「とても、楽しかったです」と書いて終わりにします。それがよくないというのではありません。語彙力の少ない年齢では、ほかの言葉が出てこないだけなのです。

 したがって、森リンの点数を上げるためには、作文を直すのではなく、語彙力を育てるための読書に力を入れていく必要があります。ただし、読むための語彙力は、そのまま書くための語彙力ではありません。読む語彙力を書く語彙力にするためには、何度も繰り返し読むことが必要です。暗唱は、書くための語彙力を増やす勉強にもなっています。
 
 同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
森リン(103) 

 コメント欄
コメントフォーム

森リン開発秘話―点数の中心は語彙の多様性 森川林 20091204 に対するコメント

▽コメントはここにお書きください。 お名前(ペンネーム):

 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。


■作文は対話のある通信教育で  ■公立中高一貫校の作文力  ■国語力がつく長文読解の作文 
  ■小1からの作文で学力と個性  ■帰国子女の国語力  ■言葉の森の作文通信がなぜよいか  ■作文講師資格講座 

受講案内の郵送(無料)をご希望の方は、こちらをごらんください。
(広告規定に基づく表示:受講案内の郵送を希望される方はご住所お名前などの送信が必要です)

電話通信の無料体験学習をご希望の方は、こちらをごらんください。
(無料体験学習をお申し込みの方に、勉強に役立つ小冊子をお送りします。)

Online作文教室 言葉の森 「特定商取引に関する法律」に基づく表示」 「プライバシーポリシー」