ここで述べるのは、小1から高3までの作文の書き方の総論です。学年別の書き方については、また別途説明していきます。
◆作文の勉強を始める時刻
作文は負担の大きい勉強なので、毎週の開始時刻を決めておきます。「○曜日の○時には作文を始める」という形です。
書くのにかかる時間は、1時間から1時間半です。この1時間から1時間半の間に、途中でテレビの時間や食事の時間が入らないようにします。
食後すぐに作文を始めるというのも好ましくありません。作文の勉強はほかの勉強に比べて頭脳の血液量をより多く必要とします。そのため、食事のあとは勉強がはかどりません。作文は、空腹で書いた方がしっかり勉強できます。
◆題名と準備
題名は、学年ごとに3つに分けて考えます。
小学2年生までは、自由な題名を中心とします。毎日、「きょうのこと」というような題名でかまいません。小学2年生までの子供は、毎日が新鮮で感動的な日々なので、毎回「きょうのこと」というような題名でも、楽しく書くことができるのです。
ただし、日常生活の中で印象的な出来事があった場合、お父さんやお母さんが、「この話を作文に書けるね」とアドバイスするのはいいことです。しかし、親がいいと思った出来事でも子供は親の思っていることとはかなり違ったとらえ方で書きますから、その子供の見方を尊重してあげることが必要です。例えば、数千円の豪華な食事のことよりも、子供が書きたいのは数百円で買ったおもちゃであるというようなことがよくあります。
小学校低学年のころに書きにくい題名は四つあります。
第一は、「私の○○」という題名です。親は、こういう題名の方が書きやすいと思いがちですが、これは一種の説明文の題名なので、子供にとってはどこから書いていいかわからないという点で書きにくい題名です。こういう題名を子供が選んだ場合、「この前、こんなことがありました。」と過去の出来事を書かせていくのがコツです。
第二は、「明日は誕生日」「もうすぐクリスマス」などという未来のことを書く題名です。子供は、こういう自分がわくわくしていることを書きたがりますが、未来の作文は長く書くことができません。子供がこのような未来の題名を選んだ場合は、去年のことなどを思い出して書かせるようにします。
第三は、「ゲームをしたこと」「テレビを見たこと」「映画を見たこと」など、自分の行動があまりない題名です。この場合は、その中で自分がしたことを書くようにさせます。映画を見た話であれば、映画を見る前、見ている間、見たあとに自分がどんなことをしたかを書いていきます。
第四は、創作の物語です。作文の得意な子は、よく物語を書こうとします。しかし、物語は多くの場合あらすじだけになり、細部の描写ができません。この場合、物語を書きたいという気持ちは尊重しつつ、作文の方向を物語よりも実際にあったことに向けていくようにします。
小学3年生からは、題名課題になります。ここにときどき感想文の課題が入ります。感想文を本格的に勉強するのは、小学5年生からです。(つづく)