低学年から学力の基礎を作る
幼長、小1、小2、小3の基礎学力をひとつの講座で学ぶ。
読書の習慣、国語算数の勉強、暗唱の学習、創造発表の練習をオンラインで。


これまでの全記事
パターンを学ぶ構成作文と縦列駐車  2008年4月11日  No.240
ホームページの記事は→240
 言葉の森の作文の書き方は、あるパターンを指定してその枠に沿って書く形になっています。こういうスタイルで作文の勉強をしているところは、ほかにはないと思います。
 なぜパターンや表現項目を決めて書くかというと、事前指導に力を入れるためです。事前に作文の書き方のアドバイスができるので、生徒は作文を書きやすくなるのです。
 一つの書き方を何ヶ月も続けていると、作文を書く形が決まってきます。しかし、それで不自由になるかというと、そうではありません。
 4.2週の言葉の森新聞に高3のM君のメッセージがあります。その中に、次のようなことが書いてありました。「作文を書くのが得意になってきたら、だんだんこの『設計図』を、自分なりに『崩してゆく』ことをしたいと思うようになるでしょう。私の場合、最初は学校の作文などでも、言葉の森で習ったような型で書いていましたが、作文が楽しくなると、それを自分なりに変え、いくつかの学期でのポイントを組み合わせるようになりました」
 つまり、自分なりに自由な書き方をするための土台として、構成を決めて書く練習があるのです。設計図どおりに書く力があれば、設計図を自由に変更して書くことができるようになります。
 自動車教習所で縦列駐車を学ぶときの方法も似ています。「車の左の角があの目印のとこころに来たらハンドルを左に切って、そのあと右の角があの目印のところに来たら右に切る」。これで、初めての人でも一度で縦列駐車ができるようになります。しかし、その方法は、その場所に停めるときにしか使えません。ところが、何度もその場所をその方法で停めていると、次第に縦列駐車一般の停め方が身についてきます。
 似たことは、勉強の仕方にもあてはまります。成績を上げるコツは、同じ参考書や同じ問題集を何度も繰り返し勉強することです。ところが、多くの人はつい、同じものを何度もやるよりも、違うものを少しずつやった方がいいと思ってしまいます。
 一冊の問題集を繰り返し解く場合、一回目で解けなかった問題が二十パーセントあり、二回目で解けなかった問題が十パーセントあり、三回目で解けなかった問題が五パーセントあれば、その問題集は最終的に九十五パーセント消化したことになります。しかし、一冊目の問題集で二十パーセント解けない問題があり、二冊目の問題集でも二十パーセント解けない問題があり、三冊目の問題集でも二十パーセント解けない問題があれば、それらの問題集は最終的に八十パーセントしか消化できなかったことになります。そして、かかる時間は三冊の問題集を解く方がずっと多いのです。
 まずパターンをすっかり身につけるということを勉強の中心に置き、そのパターンの中身を豊かにする方法として、読書や体験に力を入れていくというのが作文の勉強の考え方です。

233-0015 233-0015 横浜市港南区日限山4-4-9言葉の森オンラインスクール 電話045-353-9063
 
 同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。


 コメント欄
コメントフォーム

パターンを学ぶ構成作文と縦列駐車 森川林 20080411 に対するコメント

▽コメントはここにお書きください。 お名前(ペンネーム):

 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。


 創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

受講案内の郵送(無料)をご希望の方は、こちらをごらんください。
(広告規定に基づく表示:受講案内の郵送を希望される方はご住所お名前などの送信が必要です)

電話通信の無料体験学習をご希望の方は、こちらをごらんください。
(無料体験学習をお申し込みの方に、勉強に役立つ小冊子をお送りします。)

Online作文教室 言葉の森 「特定商取引に関する法律」に基づく表示」 「プライバシーポリシー」