国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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読む学力、書く学力。解く学力、作る学力(その1)  2009年4月23日  No.464
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 現在の社会では、学力を上げるためにテストを課すというような勉強が行われています。しかし、そのテストで十分に正しい学力が測れないと考えられる場合は、さらに正しい学力を評価できるようにテストを工夫するというようなことが行われています。しかし、もともとテストのための学力は、本質的に問題を解くための学力です。これに対して将来求められてくるのは、解く学力ではなく、作る学力ではないのかというのが今回の話です。
 学校制度が今のように整ってはいない過去の時代の勉強は、作る学力が中心でした。第三者が学力を評価するという仕組みが社会的に広がっていなかったからです。
 しかし、やがて社会が安定し、学校制度や評価制度が整うようになると、テストで評価するための学力観が登場します。そしてこの評価のための学力で高得点を上げる人、つまり受験秀才がだんだんと組織のトップに立つようになっていきます。しかし、受験秀才は必ずしも作る学力に優れているわけではないので、その組織や社会が衰退するというケースも生まれてきました。
 この解く学力、作る学力は、言葉を換えると、読む学力、書く学力ということもできます。もともと、読む学力は、書く学力のためにあるものでした。しかし今は、読む学力そのものが自己目的化しています。そのために、国語の問題では、消去法で選択問題の正解を選ぶというような問題作りが一般的になっているのです。
 解く学力、作る学力は、テストのための学力、向上のための学力と言い換えることもできます。
 テストのための学力では、勉強の動機が他人からの評価や志望校への合格になります。そのため、与えられたゴールを目指して能率よく学習を組み立てていくというのが勉強の中心的なスタイルになっていきます。そこでは、勉強は、ゴールに向かってできるだけ苦手をなくすという方向に向かいがちです。
 それに対して、向上のための学力では、その動機が自己の向上や、社会への貢献や、学問的な創造になっています。ここでのゴールは、他人から与えられたものではなく、自分で作ったゴールです。従って、ゴールに向かって自分の得意を生かすというような発想で勉強が行われる傾向があります。
 実は、このゴールに向かって苦手をなくす勉強と、ゴールに向かって得意を生かす勉強のバランスが重要です。つまり、幅広い知識を土台に、個性と得意と夢を生かすというような勉強がこれから求められてくるのです。
(つづく)
(この文章は、構成図をもとに音声入力した原稿をamivoiceでテキスト化したものです)
マインドマップ風構成図
 記事のもととなった構成図です。

(急いで書いたのでうまくありません)


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