小学校低学年のころは、学力の差はそれほどはっきりしたものではありません。どの子も同じようにのびのびと勉強しています。
しかし、小学校高学年から、思考力を要求される勉強が増えてくると、学力のある子とない子の差が次第にはっきりしてきます。小学校低中学年の勉強は、時間をかければだれにでもできるようになる勉強です。この時期に、漢字や計算の練習をしていれば確かに成績はよくなります。しかし、ここで目に見える成績を上げることにとらわれるあまり、本を読んだり自分で考えて行動したりする機会を少なくしてしまうと、肝心の考える力が育ちません。
今、小学校高学年の生徒を見ていて共通して感じるのは、難しい本を読む力のない子が年々多くなっているということです。読む力を育てることは、学校の勉強の成績を上げるよりもずっと大切なことです。逆に、読む力がしっかりついてさえいれば、高学年になって成績を上げることは容易にできます。
あふれる受験情報に流されず、大人が勉強の本質をしっかりつかんで子供たちを育てていきましょう。
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