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| | 少年の日は・・・・・・今・・・・・・ |
| | アジサイ | の | 谷 | の広場
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| | クラシック | / | しふ | 中2 |
| ある日、少年の日を思い出してみる。 |
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少年の日、私は野山を駆け巡り、遊んだ。採集をしたり、花を摘んでみたり。 |
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つまらない日など一日たりとも存在しなかった。 |
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今、私は採集をしても、何をしても、ぜんぜん楽しくない。 |
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昔のように楽しむことができない。 |
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そして、大人が闊歩する世界が急に素晴らしく思えてくる。 |
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そうだ…私は旅に出ようと思う。 |
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………… |
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僕(筆者)は、ずいぶん昔、カナヘビ採集に夢中になった覚えがある。 そのくせ、すぐに死なせてしまい、水槽の中で悪臭を放っていた。 あ |
| る学校の帰り、一匹のカナヘビを見つけた。 |
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つかまえてみると、カナヘビは必死でもがき、手のひらに噛み付いてきた。 カナヘビの歯噛みなどたいして痛いわけがない。 あっという間に |
| 押え込まれてしまう。 |
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ただ、捕まえたという嬉しい気持ちは一瞬だけで、すぐにしぼんでしまった。 僕は、なるべく緑のあるのっぱらにカナヘビを放した。 観念し |
| ていたのだろうカナヘビは、大地に降ろされると同時に、すごい勢いで逃げて。 |
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昔、息付く間もなく熱中していた採集遊びは、いつしか、忘却の彼方へと残してきた財産のような存在になってしまった。 それは、僕が成長し |
| ている証なのだろうか? 僕は、むなしい思いに心を揺らしていた。 |
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