低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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緑のコリドー ぼんちゃん
里山を歩いていると、「ゴミを捨てるな」とか、「山野草の採集は窃盗罪」という看板がめざわりだ。今、美しく維持されてる里山は、必要なてまひまをすべて山里の人々の善意に負っている。私は、都市に暮らす人びとが、大切な里山を維持してもらえるように山里の人々に対して相応の負担をするべきではないかと考える。すこし前まで東京の町でもウグイスのさえずりをきくことができた。しかし最近、都会の緑が少なくなってきたことが原因で都会のウグイスが少なくなったような気がする。里山での動物との交通事故を減らすには、人間側の注意と配慮がもっと必要なのである。緑のコリドーを都市につなげ里山から都会の公園にまで通じる緑のネットワークを作るのだ。そして、そのためには野生動物とのほんとうのつきあい方を私たちがしっかりと知ることだ。
私が住んでいるのは東京都23区だ。そのため、近くには里山ももちろんなく、近くにある自然といったら公園と畑ぐらいしかない。私の家の近くには、ちょっと広い公園がある。そこには、公園の面積の3分の1程を占める池がある。池の深さは1メートル強なのだが池の中央に島(?)がある。3年前位までは、その島にはニワトリがいて、毎朝
「コケコッコー。」
と鳴いていた。最近その声を聞くことはなくなったが、そのニワトリの声は都会にいる私に「田舎」を感じさせてくれるものだった。しかし、この池は素晴らしいほど緑色に染まっている。また、公園内には桜の木が沢山植えられており、春には花見客が訪れる。そして、その桜が散ると公園の池はピンクと緑のグラデーションになり、おもわず
「二回目のお花見やー。」
(彦麻呂さんのまね)と言いたくなってしまう。
「緑のコリドー(回廊)」は日本でも設定が予定されている。それも、北海道・東北・関東・中部・近畿・九州と、すべての地方での設定だ。その、コリドー設定予定地の中には2005年にユネスコ世界遺産に登録された知床半島も含まれる。私はこのコリドーの設置に疑問を抱く。設置工事はどのように行うのか?ということだ。もし、この工事にダンプカーやら、ショベルカーなどがただでさえ、野生動物との交通事故が多いところに入っていったら、いったいどうなってしまうのだろう。この回廊の設置によって、希少種がもっと希少になってしまったら、元も子もないだろう。
緑のコリドーを設置する。これによって野生動物を保護する。しかし「情けは人のためならず」ということわざがあるように、人間にとって緑は必要不可欠なものである。木や草は、人間を含むすべての生物が必要とする「酸素」を作り出してくれる。
つまり、地球温暖化の元になっている「二酸化炭素」を減らしてくれているのだ。緑のコリドーを作ることによって野生動物を保護し、なおかつ都会の緑を増やす。(前にも書いたように工事をうまくやれば)緑のコリドー設定は、人間にも、そのほかの動物にとっても「一石二鳥」であろう。
講評 kirara
ぼんちゃんの考えるとおり、コリドーを作るためにまわりの自然を壊すことになったら、何の意味もないですね。これまでも、人間中心の考え方をしたために壊されてしまった自然はたくさんあります。
<<こうせい>>要約と、その後の文章のテーマが一致していて、上手です。自分がどういう内容の文を書くかによって、要約のポイントは変わってきますね。
<<だいざい>>近所の公園ですら、「自然のよさ」を教えてくれるのですから、本当の自然がもっている力は本当に大きなものだと思います。人が作った、という点でコリドーと共通しているし、いい実例になっていますよ。コリドーについても、調べてみたんですね。えらい!
<<ひょうげん>>ひこまろさん、いいですね〜。ことわざも入って、完璧です。
<<しゅだい>>うまくまとまりました。このように、自分の感想だけでなく、一般的な意見を述べることによって、作文の世界も広がっていきます。どこかで発表\するようなイメージをもって、これからも書いていきましょう。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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