国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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人間らしさ あにせ
人間は夢ばかり見ていると思う。非現実的なことを考えすぎて、人間らしさを忘れている。もしくは「損か得か」にしか目が行っていなくて大切な何かを見失っている気がする。全てを論理的に考えているのだ。確かに論理的にものを言うことは説得力はある。しかしそこに自分の感情はないのだろうか。人間が持つ豊かな感情を組み込んではいけないのだろうか。私は、人間として生まれたからこそ人間らしく生きていくべきだと思う。(当為の主題)
そのための方法として第一に、人間味のある考えを持つことだ。合理的に生きていると人間としての感情をどこかに忘れてしまいそうだ。道理にかなっていることはもちろん正しいことであるが、時には自分の感情のままに動いてもいいのではないか。テスト前に勉強するのは当然のことである。もしもその時に何か別のことをしたくなってしまったら、合理的に言ったらそこは我慢して勉強に励むべきだ。しかしたまには息抜きとして自分がしたいことをしてみてもいいと思う。そうでなければストレスも溜まる一方でどんどん辛くなっていくだろう。人間は豊かな感情があるからこそ苦しみも感じる。合理的な部分を割り切って生きるときも時には必要なのではないか。(複数の方法一)
また第二の方法に、科学の進歩や世間の目まぐるしく変わっていく実情について考えることだ。クローン人間・臓器移植など科学や医療は確実に進歩している。しかしこれらは様々な技術の発達によって実現したことであって、50年前に生きていた人々には全く考えられないようなことだったのではないのだろうか。その時代の人からすればこのようなことは正に非現実的なことであっただろう。このような現実を目の当たりにし、私たちはどう考えるか。確かに臓器移植などの技術は人の命を助けることが可能だ。しかし自分の体内には他人の臓器があると考えると、何か違和感を感じずにはいられないだろう。自分は何者なのかと思う時があるかもしれない。命を助けることももちろん大切だが、人間として人間らしく死ぬこともできるのではないだろうか。(複数の方法2)
確かに、理想を持ち世の中の進歩について行くことも大切だ。しかし、人間は科学の技術などで動かせるものではなくもっと奥が深いものである。喜怒哀楽が豊かな生き物であるからこそもっと人間としての意識をそれぞれ持つ必要があるのではないか。それによって、今忘れかけている人間本来の姿やよい部分が見えてくるかもしれない。人間としてこの世に生まれてきた私たちは、自分自身を見つめ直し感情を豊かにして人間味を持って生きていくべきだと思う。(自作名言)(当為の主題)
講評 nane
第一段落は、やや観念的か。読み手を納得させるには、最初に具体的な状況実例を描いていくといい。具体的に書くと、自分自身でも何が問題になっているかよく把握できる。今回の「人間らしく生きていくべき」では、焦点が広がるので、先に行くと何を書いていいかわからなくなる可能性がある。
合理的な考え方だけにこだわらないという第一の方法は大事。たまには、夜更かしをしたり、無駄な時間を過ごしたり、遠回りをしたりということが人間には必要な気がするものね。
「人間らしく死ぬ」も、大事な考え方。生きている限り、いろいろなトラブルに見舞われる。それをそういうものとして受け止めるということだね。
結びに、自作名言を入れてみよう。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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