創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   国際理解   LOLLIPOP

 日本人にしか理解できない物事など存在するのだろうか。現在の日本と外国との隔たりは、国際化になりつつある時代のためか、本文にあるような二十年前の状況は少なくなってきていると思う。アメリカにも月はあるのか、という質問には驚かされた。あまりにも井の中の蛙である。このように、主観的な観念で日本という自分自身が立つ視点から世界を考えることは相互理解の大きな妨げである。私たちは日常で、私は私。他人は他人。というように考えることがあり、もちろん大切なことだが、この考えを国際的に見てみると厄介な事になる。これがいわゆるカルチャーショックだと私は思う。
 私はある体験からカルチャーショックを受けたことがある。小学生の頃、私は旅行でイギリスへ行った。そこでデザートのチョコムースの上にほおずきがあの提灯のような姿のまま、デコレーションとして上に乗っていたのである。その時の驚きは今でも忘れられない。私を含め同じツアー参加者の日本人は、まさか海外でほおずきがデザートに出て来るとは思っていなかった。私はその日まで、ほおずきという植物はお盆という日本ならではの習慣の日に登場する、日本にしか存在しないものだと思い込んでいた。そのために、海外にそのほおずきが存在していたことに驚いたのだ。
 この体験を通して、私は自分の知っている視野の狭さを痛感した。自分が持っている知識や考えがすべて絶対だという考えは、異文化を理解する上で邪魔であると感じた。
 カルチャーショックを受けることは誰にでもあることだと思う。そこで大切な事は、柔軟な考え方が出来るかどうかだと思う。
 しかし、国際化社会だから他国に対する知識だけが増え、視野が広くなりすぎた結果、母国に対しての関心が端に追いやられてもいけない。ますます国際化が進む現在において、海外を理解しようとするあまり、日本文化についての関心や知識が薄れていると今問題になっている。昔ながらの建築物が次々と壊され高層ビルへと移り変わっていく。伝統文化を知らないためにそのことを説明できない人が増えている。日本人だというのに漢字の読み書きが出来ず英語ではないと楽に生活が出来ない人がいる。私は実際にこのような人に会ったことがあるが、非常に謎であった。日本人であるにもかかわらず、日本についての知識が乏しくその一方で、無駄にアメリカ式ではこうだとかを嬉しそうに話していた。一体この人が存在しているはっきりとした立場はどこなのかと思った。母国の文化も何も知らずに尊重することなく他国の文化を理解することは果たして可能なのだろうか。
 豊かな国際的な相互理解を深めていくには、まず母国の文化を通して母国自体を理解し、尊重することが大切である。そのことに対しての視野を広げた上で次に他国を柔軟な頭で理解するべきだと思う。それでこそ、真の相互理解が出来たと言えるのではないか。名言に「良い友人を得たけば、まず自分が良い人である必要がある」とあるように、良い相互理解をするには、自分の視野がどれほど広いかどうかではなく自分自身を、物事を尊重できる人にすることが大切だと思う。すなわち、うわべだけの知識が多いことは実は視野が狭いのであって、自らを尊重することが本当の意味での視野が広いということだ。これからの時代に必要なのは、このような姿勢が出来る人になる事だと思う。

   講評   nikoro

 二月の森リンは順位を上げての入賞でしたね! 今回も、内容がさらに充実しているので、期待したいですね。



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