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● 9.2週の追加 (571字) 森川林 2017年09月12日 12時34分
8669 (小5オープン資料室)
家庭でできる理科実験の話――思考発表クラブ9.2週のおまけ
思考発表クラブは、読んでいる本の紹介と作文の構想図を中心に勉強しています。
以前のように算数や理科の話まで入れると時間が長くなって大変かと思ったのですが、中にはそういうこともやってみたい人もいると思います。
そこで、今日は、「子供の科学」9月号を参考に、家庭でできそうな科学の話を紹介してみます。
(「子供の科学」は月刊誌で、内容は面白いですが、小学校高学年から中学生向けのレベルだと思います)
まず第一は、種の散布戦略。
意外と面白いのが、カラスムギの動きです。
▽回転するカラスムギの種子
https://www.youtube.com/watch?v=ts8HI0N6XlY
・道端で駆らずムギを見かけたらやってみてください。
第二は、もう秋ですが、夏の夜空の大三角形。
▽夏の星空
https://www.youtube.com/watch?v=EVlTjjJpTxM
・今はスマホで、そのときのリアルの星空と同じものを映してくれるソフトがあるので、見つけやすいと思います。
第三は、いろいろな葉っぱの即席標本を、コンビニにカラーコピーで作る話。 残念ながら、これはyoutubeにはありませんでした。
自分の顔をコピーしている人がいましたが(笑)。
コンビニでやると叱られると思います。
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● 小5思考発表クラブの資料8・1週 (1208字) 森川林 2017年08月01日 09時41分
8631 (小5オープン資料室)
●連絡
思考発表クラブのアンケート、ありがとうございました。
集計結果は以下のとおりです。
アンケート結果を参考に、8月からよりシンプルに読書と作文を中心に授業を行っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
━━╋━━╋━━╋━━━
┃ぜひ┃でき┃少なく
┃4回┃れば┃てよい
━━╋━━╋━━╋━━━
読書┃10┃ 2┃ 0
━━╋━━╋━━╋━━━
作文┃ 6┃ 5┃ 1
━━╋━━╋━━╋━━━
算数┃ 2┃ 6┃ 5
━━╋━━╋━━╋━━━
理科┃ 1┃ 3┃ 7
━━╋━━╋━━╋━━━
自由┃ 3┃ 4┃ 5
━━╋━━╋━━╋━━━
懇談┃ 2┃ 2┃ 7
━━╋━━╋━━╋━━━
(複数回答や空欄回答があるため合計数が異なっています)
本の紹介は、多くの人の要望がありました。
人数は、現在3~7人で運営していますが、生徒どうしの交流を考えると6人前後が最も交流が盛んになる人数だと思います。
生徒はいろいろな発表をするのが好きなようなので、ある程度時間を区切りポイントを絞って発表できるようにしたいと思いました。
アンケート結果をふまえて、8月から、次のような形にしていきたいと思います。
○毎月1~3週は、
読書の紹介 1人3分として15分~20分
作文構想図 1人3分として15分~20分
自由な発表 1人2分として10分~15分
========================
合 計 45分程度
○毎月4週は、
読書の紹介 1人3分として15分~20分
自由な発表 1人2分として10分~15分
保護者懇談 15分~20分
========================
合 計 45分程度
自由な発表の中に、各人が算数、理科、日常の経験などを発表していただくといいと思います。
算数と理科については、将来、算数オリンピッククラブや理科実験クラブなどを別に立ち上げていきたいと思います。
●作文の予習
▼8.1週
★痛かった思い出、虫をつかまえたこと
▼8.2週
★花の絵を描き始める時(感)
https://www.mori7.com/mine/iwa.php?tyoubunnsyuu=on&yama=ni&tuki=08&syuu=2
▽言葉の森 ニシキギの山 8月1週 痛かった思い出 ni_08_1_1.flv
https://youtu.be/rzZhfSri8Gc
▽思い出のアクロバット集
https://youtu.be/NEXbGGp0glo
▽5分間のストーリー
https://youtu.be/Fm3Me3RSb8U
▽[CGN フォーカス] 1029編 星野富弘「花の詩画展」 開催中!
https://youtu.be/mZ4obGtdGe4
●授業の動画
授業の動画はG+コミュニティでごらんください。
▽小5資料室のG+コミュニティ
https://tinyurl.com/ycblytvm
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● 小5思考発表クラブ6.1週 (1705字) 森川林 2017年06月07日 16時41分
8579 (小5オープン資料室)
●連絡
★ときどき、ほかの人の画面が黒くなり表示できないようになることがありますが、それはパソコンのメモリが消費されたからのようです。
その場合は、いったん退出してまたすぐに入っていただくと、見られるようになります。
思考発表クラブで生徒数の多いところは、やはり発表だけでかなり時間がたってしまうので、6月から、授業は動画で事前に見てもらうようにし、当日は本の紹介と発表と懇談を中心にするようにしたいと思います。
生徒数の少ないところは、当日の授業も行うようにします。
★授業の動画は、詳しく説明するため、著作権的にオープンにはできないので、Google+コミュニティの方に入れるようにします。
★思考発表クラブは、作文、算数、理科実験などいろいろな話をしていますが、作文の予習を中心にしていくといいと思うので、毎月1~3週は構想図を書くことを優先してやっていってください。ただし、あまり無理にがんばらせないようにしてください。
★授業を動画で学年別に事前に見られるようにし、思考発表クラブの当日は本の紹介と発表だけにするので、今後の運営を次のように変えたいと思います。
(1)3学年の合同の会場にして、参加できる曜日の枠を増やす予定です。(小1~小3の会場と、小4~小6の会場。モンテッソーリの小学校が3学年合同で運営していて、この縦割りの学習が子供の成長にプラスになっている面があるようなので)
したがって、思考発表クラブの学年別会場は次のようにする予定です。
☆小1~小3は、水1800、木1800のいずれでも可。
☆小4~小6は、月1800、火1900、水1900のいずれでも可。
(2)本の紹介や発表のあと、生徒どうしや保護者どうしの質問や感想を随時受けられるようにしたいと思います。
●読んでいる本の紹介
●作品の紹介
●作文の予習
▼6.1集
★楽しい先生、私の父(母)
・作文のテストです。
先生のエピソードを入れながら、お父さんやお母さんにも、子供時代の先生の思い出を聞いてみましょう。
結びは、先生というものについてわかったことを書いてまとめます。
▽思い出の先生 【教師と生徒の関係】 泣ける話
https://youtu.be/dGe6PciH8mU
・約8分の動画ですが、2倍速で見ると4分で見られる。こういういい先生、ときどきいるよね。
▽2時間目・算数 ピーター・フランクル先生の「数学って面白い」
https://youtu.be/EV3u1UUeIXA
・こういう先生の授業だったら楽しい。しかし、先生は準備が大変。
▽100歳の伝説の灘高講師、橋本武先生の特別授業
https://youtu.be/oXzn_1G8ojU
▼6.2週
★インドではほうぼうの町角で(感)
https://www.mori7.com/mine/iwa.php?tyoubunnsyuu=on&yama=na&tuki=06&syuu=2
▽インドの路上を絶え間なく交通車両が行き交う
https://youtu.be/OoAF98kUpgo
▽「紅」を家にあったゴミで叩いてみた【X JAPAN】 / Trash Drum Cover
https://youtu.be/wEnZYqkYO3o
・こういうリサイクルもある。リサイクルって言うのかなあ。
▽字幕【テキサス親父】アメリカ人は馬鹿シリーズ!無駄ばかりの米国
https://youtu.be/FLCs88HnNiQ
・アメリカでも日本以上に無駄が多いんだね。(英語の勉強にもなりそうな動画(笑))
●算数の似た問題
「これでわかる算数小5」P46-1
●理科実験工作の紹介
▽炭で「電池」を作ってみよう プロペラも回るよ
https://youtu.be/5cJcXdznIR8
▽【驚愕】レモンに釘を刺したらライターになって発火!BBQやキャンプで役立つ天然電池の作り方とは?
https://youtu.be/K70O1bJKCDY
●小5のGoogle+コミュニティ
https://tinyurl.com/j8ypaox
●授業の動画
授業の動画はGoogle+コミュニティに入っています。
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● Re: 小5 ヌルデの山 12.3週 「数年前のことに(感)」 (1302字) すずめ 2016年09月27日 14時23分
8302 (小5オープン資料室)
ヌルデ 12.3週
<<参考資料>>
人の心に灯をともす 【包む文化】2584 より
外山滋比古氏の心に響く言葉より…
こどもに勉強を教えていたFさんが、外国人に日本語を教えることを始めた。
なれないこともあって、まごつくことが多かったが、いちばんびっくりしたのは月謝である。
日本のこどもは月末になると、封筒などに入れたお金をもってくる。
ところが外国人は、むき出しの金を差し出す。
はじめは、手が出なかった、とFさんはいう。
それで月謝袋をつくり、それに入れてもってくるようにした。
それでも、ハダカの金をもってくる外国人がなくならない、となげいていた。
日本人はものを買うとき、乗物の切符を買うときなど、機械的な支払以外、むき出しのカネを出すことはない。
カネは包むものと決めている。
見舞いなどで現金を手渡すことなど、いくら非常識だって、しない。
かならず、包み金にする。
結婚祝いはかつては品ものを贈るのがならわしだったが、同じものがダブって貰った人が困ることから、現金を渡すことが多くなった。
いくら乱暴な人でも、ハダカの金を出すことはない。
香典は昔から金ときまっていたが、きれいな新券の紙幣では、いかにも、用意して待っていたかのようでおかしい。
わざと折目をつけ、手許(てもと)にあったのをとりあえずもってきたように装う。
そして、包みの袋にはカネをかける。
品ものを贈るにしてもムキ出しは禁物である。
いくら親しくても、ビニール袋に入れたりんごを贈るのは、常識的ではない。
わけを話し、失礼を詫(わ)びる。
できれば、化粧箱に入れる。
そうすると、ずっと上等な贈りもののように見える。
むき出しがはばかられるのは、カネや品ものだけではない。
ことばも、ナマでは差し支(つか)えがあるから、手紙にする、ということがある。
顔をつき合わせているときには言いにくいことが、手紙なら書きやすい。
心やさしい、のである。
相手に強い打撃を与えそうなことは、なるべく、ゆっくり出す。
頭からノー、とやるのは、いかにも気の毒である。
まるで無茶な話でも、のっけに、“反対です”などとするのは大人気ない。
「さようですな。そういう考え方も可能でしょう。…」
といかにも、半分承知したようなことを言うが、決して、イエスではない。
“しかし、ながら”というようなことばをはさんで、すこしずつ、賛成できないことをはっきりさせる。
最後は、「どうも賛成いたしかねます」というようなことになる。
『本物のおとな論』海竜社
日本の「包む文化」は、奥床(おくゆか)しい。
奥床しいとは、上品で、慎(つつし)み深く、深い心遣いが感じられること。
本来は、その奥(先)に、行かし(心ひかれる)という意味。
包む文化は、ときとして、過剰包装とか、資源の無駄遣いとか言われることもあるが、お互いの気持ちを尊重するとても上品な大人の行為。
子どもや赤ちゃんはハダカで飛び回っていても何も言われないが、大人はそうはいかないのと一緒だ。
日本人はイエス、ノーをはっきり言わない、と今まで散々こき下ろされてきたが、実は相手を思いやったり、傷つけないための、奥床しい日本の伝統文化なのだ。
包む文化を今一度見直したい。
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● 保護者向け 参考資料 (1300字) すずめ 2016年05月16日 12時01分
8124 (小5オープン資料室)
人の心に灯をともす
【ばかばかかしいことを面白がる】№2455 より
樺旦純氏の心に響く言葉より…
アイデアは、思いついたときに書き取らなければ消え去ってしまう。
いや、アイデアに限らない。物みなすべて、メモがとられていないものは、存在しないも同然といえる。
こんな話がある。メモ魔と呼ばれる部長が、ある日たまたまメモ帳を忘れてきてしまった。
そこで会社の机の上にあった紙切れに、大事なことをメモしておいたのである。そして、それを帰るときにポケットにしまい、家でメモ帳に書き写そうとすると、たいていどうでもいいことばかりで、大事なことはほとんどなかったという。「どうでもいいことばかり」だったのだから、普段、いかにばかばかしいことまで書いていたかがわかる。もちろん、別に決心したわけではないが、この日から徐々に部長のメモ事項は少なくなっていった。大事と小事の判断をし、大事なことだけをメモするようになっていったからである。しかし、その頃から、部長の発想に精彩がなくなってきた。
たとえば、以前は会議では屈託なく陽気に発言し、沈黙しているときは出席者の様子までメモしているような愉快なオジサンだった。話題がなくなりかけても、目の前にあるメモ帳にはいろいろなことが記されているので、「いやあ、実に面白い話がありましてね」と、すぐに座を盛り上げられる。ところが、「大事なこと」しか書かなくなったメモ帳に載っているのは、スケジュールであり、集合場所であり、連絡先である。こうなると、官僚的な顔つきになってくる。
ミスしたり、へまをしたりということはない、というタイプの人間になってきたのだ。こういう変化は、周囲も敏感に感じとるもので、「この頃、部長はなんだかムッツリしているな」「初老期うつ病じゃないかしら」と噂するようになった。そのことをある人が彼に忠告したらしく、その後、彼はメモの重要性に気づき、再び、もとのような発想の豊かな人に戻ったが、しみじみとこう言うのである。「理性的な判断ではばかばかしいようなことでも、メモをしておくと、一週間後には、他との連想で意味をもってくることが多いんですね」
あなたも、毎日とはいわないが、周囲に一度くらいは、自分のメモをながめると、意外な「ひらめき」を得られるかもしれない。『逆発想の心理術』日本文芸社
好奇心が旺盛(おうせい)な人は、知らないことや、珍しいことなど、自分の専門外のことにでも興味や関心を抱く。
反対に、好奇心のない人、無関心で無感動な人は、自分に関係する必要なことにしか興味を抱かない。
まさに、メモ魔の人も同じで、好奇心旺盛な人は、役に立とうが立つまいが、ムダになろうがなるまいが、雑多なことに興味関心を抱き、メモをする。
ムダなことや、とうてい役に立ちそうもないことを面白がる人は、引き出しが多くて、向学心にあふれ、魅力がある人が多い。
損得や、効率で動いていないからだ。
好奇心のある人は、人生を楽しそうに、ポジティブに生きている。
そして、好奇心のあるなしは、年齢に関係ない。
ムダなことやばかばかしいことを面白がる人でありたい。
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● 参考資料 (2103字) すずめ 2016年02月08日 17時37分
8094 (小5オープン資料室)
暮らしの良品研究所 より
右脳と左脳と虫の声
2015年9月 9日 .
灼熱の太陽が照り付けた夏も終わり、澄んだ空気が心地よい季節を運んできました。スポーツ、芸術、味覚と、秋の楽しみはいろいろありますが、夜長の楽しみのひとつは虫の声。ところで、この虫の声を心地よいと感じる私たち日本人は、世界のなかでは特異な存在だということをご存じでしたか?
あれ松虫が…
秋になると、虫かごに入れた鈴虫の鳴き声をBGMとして聞かせる日本料理店もあるように、私たち日本人は遠く万葉の時代から虫の音に耳を傾け、季節を感じてきました。「虫の音(ね)」「虫の声」と表現するように、日本人にとって、それは心地よいサウンド。ネット上に、コオロギや鈴虫などの鳴き声を納めたサイトがたくさんあるのも、虫の音を楽しむ人が多いことのあらわれでしょう。
ところが、西欧の人たちには、この虫の音が「ノイズ」と認識されているとか。同じ虫の音を聞いて、なぜこんな違いが起こるのでしょう? それを解明したのは、東京医科歯科大学名誉教授、角田忠信博士の「日本人の脳の研究」でした。
外国の人には聞こえない?
そもそものきっかけは、角田博士が1987年にキューバのハバナで開かれた国際学会に参加した時のこと。
歓迎会の会場をおおう「蝉しぐれ」のような虫の音に驚いた博士が、周囲の人に何という虫かと尋ねたところ、だれも何も聞こえないと言うのだそうです。パーティが終わった深夜、静かな夜道には、先刻よりもさらに激しく虫の音が聞こえていました。若い二人のキューバ人と帰途についた博士が何度も虫の鳴く草むらを指し示しても、二人には何も聞こえないようで、不思議そうに顔を見合わせるばかり。博士はその後、毎日この二人と行動を共にしましたが、一人は3日目にようやく虫の音に気づいたものの、もう一人は1週間たってもついにわからないままだったといいます。もしかしたら、日本人の耳と外国人の耳には違いがあるのかもしれない…博士の研究は、そんなところから始まりました。
左脳で虫の音を聞く日本人
人間の脳は右脳と左脳とに分かれていて、それぞれに得意分野があります。言葉や計算などの知的作業を分担するのは、言語脳といわれる左脳。これに対して音楽脳といわれる右脳は、非言語音を感覚的にとらえるのにすぐれているといわれます。この脳の働きを日本人と西欧人で比較してみると、西欧人は虫の音を右脳(音楽脳)で処理するのに対し、日本人は左脳(言語脳)で受けとめる、つまり虫の「声」として聞いていることが角田博士の研究で明らかになりました。
一体どうしたら、そんなことがわかるのでしょう? 人間の耳から脳への神経系の構造は、左耳から入った情報は右脳へ、右耳から入った情報は左脳へ行く、という交叉状態になっています。そこで、左右の耳に同時に違った音を流した後でどちらの音を聞きとれたかを調べることで、どちらの脳が認識しているかを判定。いろいろな音でこうした実験を積み重ねていくと、音楽や機械音、雑音は右脳で、言語音は左脳で受け止めていることがわかったのです。
ここまでは、日本人も西洋人も共通なのですが、違いが出るのは虫や動物の鳴き声。こうした音を、西洋人は楽器や雑音と同じように右脳で聞いているのですが、日本人は言語と同じく左脳で聞いていることがわかりました。
日本語の脳
こうしたことの背景には、その言語における「母音」が大きく関わっているといわれます。母音より子音の方が重要な役割をもつことの多い西洋人は、母音を音楽脳で処理するのに対して、母音で言葉を形成する部分が大きい日本語を話す日本人は、母音を言語脳で処理するのだとか。そして、虫や動物の声は母音に非常に似ていることから、日本人はこれらの音を言語脳で聞くと推察されています。それだけでなく、波・風・雨の音・小川のせせらぎといった自然音や邦楽器の音なども、日本人は左脳で聞いているのだそうです。
さらに興味深いのは、日本人でも外国語を母語として育てられると西洋型になり、外国人でも日本語を母語として育つと日本型になってしまうこと。西洋型か日本型かは、人種の違いではなく、幼児期にどんな言語を母語として覚えたかの違いである可能性が高く、「日本人の脳というより"日本語の脳"と言うべきだろう」と角田博士は語っています。博士の今までの調査では、日本語と同じパターンは世界でもポリネシア語でしか見つかっていないということです。
虫の音をはじめ、生きとし生けるものの「声」に耳を傾ける。自然に対する日本人のそんな感受性は、左脳で聞くという日本語の脳とも関係していたのかもしれませんね。その一方で、さまざまな音にあふれる現代の暮らしでは、虫の声に耳を傾ける時間が減ってきているような気もします。せっかく虫の「声」を聞く能力が備わっていても、心のゆとりがなければ、聞こえるものも聞こえてこないでしょう。
夏の暑さで疲れた体と心をリセットするためにも、ちょっと立ち止まって虫の声に耳を傾けてみませんか。そういえば、「虫時雨(むししぐれ)」という美しい季語もあるようです。