元の記事:言葉の森新聞2026年8月1週号 通算第1909号 (3888字)
言葉の森事務局(jun)
2026/08/01 11:53:25 19504
0 
言葉の森新聞2026年8月1週号 通算第1909号
文責 中根克明(森川林)
■■8月11日(火)-17日(月)は休み宿題
カレンダーに記載してあるとおり、8月11日(火)-17日(月)は「休み宿題」となります。
作文個別と作文クラスの生徒は、ホームページの「授業の渚」か課題フォルダの「解説集」を参考に自宅でその週の課題を書いて提出してください。他の日に振替授業を受けることもできます。
「授業の渚」
http://www.mori7.com/nagisa/index.php
「ヒントの池」
http://www.mori7.com/mine/ike.php
作文以外のクラスの生徒も他の日に振替授業を受けることができます。
■■【重要】おすすめ図書のページができました
リンク先は、言葉の森生徒リンク→よく使うリンク→28.おすすめ図書 です。
6月分は、
https://www.mori7.com/teraon/dsax.php?nenn=2026&tuki=06 です。
小1~中3・高校生社会人のそれぞれの学年のおすすめ図書が載っています。
このおすすめ図書は、実際に生徒が読んだ本の中から選んだものです。
生徒のペンネームをクリックすると、その生徒の書いた感想や、その生徒の読んでいるほかの本のリストなども見られます。
読書好きな人は、ほかの生徒の読んでいる本を参考にして、自分の読書をさらに広げていくといいです。
また、自分より上の学年のおすすめ図書を見るだけでなく、自分より下の学年のおすすめ図書を見ることで、読書にとりかかりやすくするということもできます。
このおすすめ図書は、毎月10日に、前月分の読書記録とおすすめ図書を更新します。
生徒のみなさんは、これからも毎週、読書記録をつけていってください。
自分だけの貴重な読書記録ができます。
■■毎週読書記録をつけよう――勉強は成績を良くするが、読書は頭を良くする
◆◆おすすめ図書と読書記録の現状
おすすめ図書の6月分は、
https://www.mori7.com/teraon/dsax.php?nenn=2026&tuki=06
です。
各学年の「おすすめ図書」の下の方に、その月の全員の読書記録が載っています。
それを見ると、毎週、読書記録をしっかりつけている子がたくさんいることがわかります。
◆◆読書記録が人生の貴重な記録になる
言葉の森が読書記録を始めてから、まだ3年しか経っていませんが、その間ずっと読書記録をつけていた人にとっては、この読書記録が、大げさに言えば自分の人生の貴重な記録になっていると思います。
将来、その子がお父さんやお母さんになったときに、その子供から「昔はどんな本を読んでいたの」と聞かれたとき、その読書リストを見せてあげると、子供はお父さんやお母さんを尊敬すると思います。
以前は、年数が経つと絶版になってしまう本もありましたが、今はKindle化されている本が増えているので、お父さんやお母さんが読んだ本と同じものを、将来子供が読むようになることもあるでしょう。
◆◆大学入試での読書記録の活用
次は、私が想像している話です。
現在、大学入試では総合型選抜入試や推薦入試が増えています。
そこで、入試の合否の基準になるのは、そのときの一発勝負の試験よりも、高校時代にどういう態度で勉強してきたか、成績だけでなく、出席日数や部活動その中で担った役割など、そういう自分の経歴です。
志望理由書には、自己アピールを書く欄があることが多いですが、そこに自分の読書記録を書くことができます。
例えば、小学3年生から毎週読書記録をつけていた人は、
「私は小学3年生の時から、毎週読書記録をつけていて、今年で○年目になり、○冊読んだ記録が残っています。」
などと書いて提出することができます。
私が調査書を評価する立場の先生であったら、その生徒を優先的に合格候補とします。
なぜなら、読書というのは、テストがあるから勉強するとか宿題があるから勉強するとかいった他律的なものでなく、その生徒の個性と自律的な向上心の表れだからです。
生徒の皆さんは、オンラインクラスで毎週読書記録をつける機会があるので、その機会を利用して自分の読んだ本を記録していくといいと思います。
◆◆読書と学力の関係
全国学校図書館協議会が発表した「学校読書調査」によると、高校生の不読率(1か月間に読んだ本が0冊の割合)は55.7%です。
一方、読書をしている人は学力全体が向上するという調査結果もあります。
国語だけでなく算数数学や理科でも読書が成績にプラスになっている
https://www.mori7.com/izumi/gazou/2026/7251543160.png
(東洋経済オンラインのページより)
私がいつも言っているのは、小学生は勉強よりも読書が大事、中学生高校生は勉強と同じくらい読書が大事ということです。
読書さえしていれば、勉強は短期間でできるようになります。
しかし、勉強がいくらできても、読書の蓄積を後から取り返すことはなかなかできません。
だから小学生のうちは、勉強よりも読書が大事だと考えるくらいでちょうどいいのです。
◆◆歴史と実例が示す読書の力
明治維新の際、日本が短期間で欧米の科学技術に追いつくことができたのは、その当時の若者が音読・暗唱と読書をしていたからです。
だから、初めて目にする外国語や初めて目にする数学や理科や医学の考え方も、短期間で吸収することができたのです。
「中学生の自宅学習法」を書いた内藤勝之さんは、幼いころにかかった病気のために小・中学校はほとんど行けず、家で本を読んでいたそうです。
やがて、学校に行けるようになったときに、お父さんが急ごしらえで教えてくれたのが四則計算でした。
それぐらい、勉強的なこととは無縁でしたが、その後、京都大学に進学しました。
読む力があれば、知識的な勉強は短期間で身につくということです。
◆◆読書は頭を良くする
私が常々思っているのは、勉強は成績を良くするが、読書は頭を良くするということです。
勉強は知識を身につけるものですが、読書はその知識を受け入れる土台を作るものです。
生徒の皆さんは、ぜひ、これからも毎週の読書記録をつけていってください。
※言葉の森のnoteの記事もごらんください。
https://note.com/shine007
■■問題集読書の読みの浅さと読みの深さ――精読とは復読のこと
◆◆確認テストで見える「読みの深さ」と「読みの浅さ」
全科学力クラスや国語読解クラスでは、問題集読書の確認を行っています。
その子がそれまでに読んだページの中から、任意のページを取り出して、どんなことが書いてあったかを聞くのです。
その時に元の文章をちらっと見ただけで、すぐに詳しく答えられる子がいます。
その一方で、元の文章を見ながら、切れ切れに読んだことをつなげて答える子もいます。
この違いが読みの深さと読みの浅さです。
◆◆浅い読みを深めるための「繰り返し読書」と学年別のコツ
読みが浅いというのは、読み方が甘いということです。
内容を理解して読むというよりも、表面の文字を追ってわかった気になるような読み方をしているということです。
だから、問題集読書は1回読んで終わりにするのでなく、繰り返し何回も読む必要があるのです。
繰り返し読むためには、小中学生の場合は黙読ではなく、小さな声でいいので音読をする必要があります。
高校生は勉強の自覚があるので、黙読でも繰り返し読めば頭に入ります。
◆◆家庭でのチェックと「褒めて待つ」教育法
この読みのチェックは家庭でもできます。
ただし、大事なことは、子供の読み方をチェックした後、必ず褒めるだけにすることです。
子供が正しく説明できなかったとしても、「よく読んでいるね」と褒めるだけでいいのです。
これを繰り返すことによって、子供は自然に、内容をよく読んでおこうと思うようになります。
子供の教育は、注意をしてすぐに直そうとするやり方ではなく、褒めることによって長く継続して自然にできるようになるのを待つやり方で取り組むことです。
◆◆継続がもたらす変化――まずは半年続けてみる
その待つ期間というのは、私の経験では6ヶ月です。
毎日同じようなことを繰り返していても、半年経つと必ず変わってきます。
多くの人は2日か3日やっただけで成果が出ないと諦めてしまうことが多いのですが、成果が出ないように見えることを6ヶ月続けていくことが大事なのです。
続けていると、いつの間にかうまくできるようになっていた、という日が来ます。
◆◆「精読とは復読のこと」――繰り返すことで身につく読解力の土台
「精読とは復読のこと」という言葉があります。
深く読むとは、じっくり読むことではなく、繰り返し読むことです。
だからこそ、褒めて読ませ続けることが大事なのです。
繰り返し読むことによって、読んだ文章に書かれていることがわかるだけでなく、その文章に使われている語彙が自分の身体の一部のようになってきます。
繰り返し同じ文章を読んでいると、自分が何かの文章を書く際にも、そこで使われている語彙や文体が自然に出てくるようになります。
読む力がつくと、初めて見る文章についても、始めのいくつかの文を読んだだけで、全体にどんなことが書かれているか推測できるようになります。
これが読解力の土台なのです。