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元の記事:
言葉の森新聞2023年9月3週号 通算第1771号 (3593字) 言葉の森事務局(jun) 2023/09/18 09:44:44 15289   5     

言葉の森新聞2023年9月3週号 通算第1771号
文責 中根克明(森川林)


■■9月18日(月)・9月23日(土)は「休み宿題」

 カレンダーに記載してあるとおり、9月18日(月)・9月23日(土)は祭日のため「休み宿題」となります。
 作文個別と作文クラスの生徒は、ホームページの「授業の渚」か課題フォルダの「解説集」を参考に自宅でその週の課題を書いて提出してください。他の日に振替授業を受けることもできます。
「授業の渚」http://www.mori7.com/nagisa/index.php
「ヒントの池」http://www.mori7.com/mine/ike.php
 作文以外のクラスの生徒も他の日に振替授業を受けることができます。


■■理想の勉強法は、低学年のころに頭をよくする勉強、高学年以降は思考力を伸ばす勉強(過去の記事の再掲)

 最近、小学生の子の親御さんから、「子供の勉強が忙しくて余裕がない」という声をよく聞きます。
 これが、今の受験体制のいちばんの問題です。

 受験というものは、答えが決まっているので、その答えの解法を理解するために、知識を詰め込む時間が長いほど点数が上がるという傾向があります。しかし、ここで獲得した成績は、詰め込んだ成績ですから、それがそのままあとまで残るということはありません。
 逆に、詰め込みの許容量が足りない場合は、この詰め込み勉強がもとで勉強嫌いになってしまうことも多いのです。

 言葉の森でこれまで勉強してきた子を思い出すと、中学受験のころは勉強がよくできていたのに、その後伸びなくなった生徒や、逆に中学受験のころはのんびりしていたのに、高校生になってからぐんぐん頑張っていった生徒などが何人も思い浮かびます。
 そして、小学校のときに勉強漬けだった子と、小学校のときに遊びほうけていた子が、結局同じ大学に合格したということもよくあるのです。

 そこで、考えたのは、小学校低中学年までは頭をよくする勉強を中心にして、小学校高学年から中学生高校生にかけては思考力を伸ばす勉強をしていくという勉強の仕方です。

 低学年のときの頭をよくする勉強とは、読書と暗唱と理科実験です。これらは、いずれの学校の勉強との直接の結びつきはありません。だから、学校や塾の成績を上げることを目標にして勉強している子と比べれば、成績は低くなることが多いです。
 しかし、小学校低中学年のころの勉強の成績は、その子が高校生になるころには、意味がなくなってしまうことがほとんどなのです。

 では、小学校高学年から、中学生、高校生にかけては何の勉強をするかと言えば、それは難しい文章を読める難読力と、考える文章を書ける作文力です。
 この難読力と作文力も、中学や高校の勉強の成績とは、少しずれています。しかし、この難読力と作文力のある子が、いったん本気で受験勉強を開始すると、成績はぐんぐん伸びていくのです。

 今、子供たちを見ていると、一昔前に比べて、読書力と作文力が大きく低下しているように見えます。
 まず、長い文章を読み切れる子が少なくなっています。だから、近年の入試の国語は、長い文章を読ませることが多くなっています。
 長い文章を読み切れなくなった原因は、ビジュアルな媒体が多くなったことと関係しています。書店に行くと、子供向けのコーナーには、学習漫画のような絵の助けを借りて読むようなものばかりが積んであります。

 この読書力の不足は、国語の点数という形で現れるので、まだわかりやすいかもしれません。わかりにくいのは、作文力です。
 かなり昔のデータですが、一般に小学生が授業時間で書く作文の字数は、学年の100倍から200倍でした。小学6年生では、600字から1200字というのが普通だったのです。
 しかし、今、小学6年生で、コンスタントに1200字書ける子はかなり少なくなっています。実は、字数は、実力との相関が高いので、その子の作文力の目安となります。そして、600字しか書けない子は、いつも600字までしか書けません。

 作文力の土台となっているものは、ひとつは語彙力で、その語彙力の背景にあるのは幅広い読書力です。
 作文力のもうひとつの土台は思考力で、その思考力のもとになっているものは難読力です。
 この作文力の低下は、将来、必ず大きな問題となってきます。今は、読解力の不足が問題となっていますが、それよりも大きな問題となるのは、作文力です。

 私は、子供たちの将来の学力を考えたら、小学校低中学年のうちは、読書と暗唱を中心にして、高学年以降は、読解力作文に力を入れていくといいと思います。
 そして、低学年から高校生まで共通しているのは、理科実験や創造発表という個性的な工夫をする勉強です。
 数学や英語は、受験で差がつく勉強ですが、ある程度の時間をかければできるようになります。しかし、国語力と一口で言われる読解力と作文力と読書力は、短期間では育ちません。
 だから、保護者が意識的に子供の読む力、書く力を伸ばす工夫をしてくことが大事なのです。


■■書く力、読む力の基礎は、幼児期の話す力、聞く力(過去の記事の再掲)

●動画:https://youtu.be/snLI3_qQRI4

 作文を書く力、文章を読む力のそもそもの土台は、幼児期の話す力、聞く力です。
 それは、どうやって身につくかというと、身近なお母さんが子供と話をすることによってです。
 昔は、今のように本も豊富にはなかったので、親は自分の知っている昔話の桃太郎などを何度も聞かせていました。それが、読み聞かせの代わりになっていたのです。

 この方法は、今でも使えます。
 子供に読み聞かせをするというのは、親にとって負担の大きいものです。
 特に、子供は、同じ本を何度も読み聞かせしてもらおうとします。
 親が読むのに飽きている本を、何度も聞きたがるのです。

 そのときの対応法のひとつは、親がアドリブでオリジナな作り話を話してあげることです。
 私がよくやったのは、「おもしろい話」です。「あるところに、真っ白な犬がいました。……その犬は、耳も白い、鼻も白い……」という話です。
 何度、聞いていると、子供はそのオチがわかるので、途中でいろいろなつっこみを入れてきます。
 すると、こちらも、話の展開を変えて、「しかし、尾だけは黒かったのです」などと話を急に変えるのです。
 こういう読み聞かせなら、親も子も飽きません。

 中学入試や高校入試で、面接や集団討論のあるところが増えてきました。
 子供たちの中には、どんなことを聞いても、自分なりに考えて答える子がいます。
 一方、すぐに、「わからない」と言ってすませてしまう子もいます。
 この差は、かなり大きいと思います。

 現在の入試は、結局知識の詰め込みで優劣が決まります。
 考える問題であっても、考え方の方法をどれだけ詰め込んでいるかで差が出ます。
 しかし、その考えの中身は、パズルのようなもので、それが何かの役に立つということはありません。
 ただの頭の体操のような面白さなのです。

 だから、いずれ今のような知識詰め込み型入試に対する見直しが起こります。
 その見直しのあとにくるものは、面接による口頭試問と作文小論文になると思います。
 その方が、本人の実力がはっきりわかるからです。

 ただし、口頭試問はある程度時間をかける必要があります。
 作文小論文は、1本だけの試験ではなく、複数のテーマで複数の作文の試験をする必要があります。
 そうでないと、誤差が出てくるからです。

 しかし、今の試験制度では、こうい時間をとることは難しいと思います。
 そこで、使えるのが森リンという自動採点ソフトです。
 数秒で採点するので、時間の負担ということはありません。

 アメリカでは、すでにe-raterという自動採点ソフトが、高校生の作文評価にかなり広範に使われています。
 しかし、こういうのを見ると、必ず批評する人が出てきて、この場合も、AIで高得点を取るが無意味な文章を綴る装置を開発した人がいたという話が出ていました。

 ところが、これは、文章の自動採点というものを誤解しているのです。
 森リンやe-raterが評価しているのは、作文ではなく、作文力です。
 もし、無意味な文章を高得点で綴ることができる人がいたら、その人は、その作文の中身とは別に、かなり作文力があるということがわかります。
 自動採点が評価しているのは、作文という作品ではなく、その作文を書いた人の作文力なのです。

 いずれ、日本でも、こういう自動採点をベースにした評価が出てくると思います。
 そのために大事なことは、受験のためのパズルのような知識を詰め込むことではなく、自分の個性を生かし、多様な読書をし、思考力を深めていくことなのです。



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