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言葉の森オンライン新聞
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言葉の森新聞2025年12月2週号 通算第1878号 (5474字) 言葉の森事務局(jun) 2025/12/08 09:18:29 18237   5     

言葉の森新聞2025年12月2週号 通算第1878号
文責 中根克明(森川林)

■■AI時代に子どもが伸びる――全科学力クラスという新しい学び方

■AIが勉強方法を大きく変える時代

●動画 https://youtu.be/x8Txkj2__SA

 「勉強は家庭だけで十分で、塾に行く必要はないのでは」と感じている方は多いと思います。実際、私の子どもも塾や予備校に通わず、学校と家庭だけでのんびりと学習していました。しかし、昔の家庭学習には「わからないところを気軽に聞けない」という弱点があり、問題集の説明だけでは解決しない場面も少なくありませんでした。
 ところが今は、AI が先生のようにていねいに教えてくれる時代です。勉強の進め方そのものが大きく変わりつつあり、言葉の森の「全科学力クラス」は、この新しい流れに対応したオンラインの学習クラスとして生まれました。

■参考書1冊とAIで深い学びができる

 全科学力クラスで学習の中心になるのは、参考書兼問題集を一冊決めて繰り返すこと、そしてチャットGPTなどのAIの活用です。プリント学習のように一度きりで終わってしまう教材ではなく、同じテキストを何度も繰り返すことで、理解は確実に定着します。
 わからない部分があればAIに質問し、さらに必要であれば「似た問題」を作ってもらうことで理解を深められます。今の家庭は共働きが多く、子どもが一人で勉強する時間が増えています。だからこそ、AIは家庭学習の大きな力になるのです。

■オンライン自習室が「一人の勉強」を支える

 家庭学習を支えるもう一つの仕組みが、Zoom を使ったオンライン自習室です。ブレイクアウトルームを多数用意しておけば、生徒は自分だけの部屋で集中して勉強できます。疲れたときは、友達との共有ルームに移動して、軽く会話することもできます。
 家から出ない家庭学習でありながら、友達と一緒に学ぶ教室の雰囲気を再現できるのです。では、この環境の中で先生はどんな役割をするのでしょうか。

■先生は「教える人」から「伴走する人」へ

 これまでの先生の役割は、主に知識を教えることでした。しかしAIが解説し、質問に答え、問題まで作ってくれる時代には、先生の役割は大きく変わります。
 これから必要とされるのは、学習状況をチェックし、子どもたちの気持ちを支え、学びのペースを整えていく伴走者としての役割です。小中学生は、一人だけで長時間勉強することがまだ得意ではありません。だからこそ「見てくれる大人」と「一緒に学ぶ仲間」が不可欠なのです。

■少人数クラスで学びと交流を

 全科学力クラスは4~5人の少人数制で、できるだけ近い学年の生徒が一緒になるようにしています。授業の前には、自分の読んでいる本の紹介をし、最後には近況報告を一言ずつ発表します。勉強だけでなく、友達の存在や交流の時間があることで、学習への意欲が大きく高まります。
 学ぶ科目は国語・算数(数学)・英語が中心ですが、先生はどの科目にも対応でき、さらにプログラミングや創造発表のサポートも可能です。

■週1回の参加で伸びる全科学力

 授業は週1回。1~3週目は、それぞれが好きな科目を選んでAIとともに学びます。4週目は成果発表の週で、Zoomのクラウドに保存された発表は他のクラスの生徒も視聴できます。学年は小学1年生から中学3年生まで受け入れており、週1回の参加と家庭での学習、自習室の利用で十分に力がつきます。
 これまでの塾は、先生が教える時間と場所が必要で、子どもたちは多くの時間を拘束されていました。しかし全科学力クラスは、先生が週1回学習状況を確認すれば、あとは各自のペースで家庭学習を進められます。

■AI時代の学びは「受け身」ではなく「自分で進める学び」

 AI時代の教育は、教わる学習ではなく、自分で進めていく能動的な学習になります。そして先生は「教える人」ではなく「見守る人」へと役割を変えていきます。
 中学生は自分でチャットGPTのアカウントを取得して使えることが条件です。小学生の場合は、保護者の方がサポートしながらAIを使った学習を進めていきます。
 新しい未来の教育は、教わる勉強ではなく、自ら学ぶ勉強になります。
 そして、未来の先生の役割は、教えることではなく見守ること、そして、人間の先生でなくては言えないことを伝えることになるのです。

▽note
https://note.com/shine007/n/n6d9b39b3bfdb


■■子どもの文章力を劇的に伸ばすための「森リン」活用法と作文検定の仕組み

●動画 https://youtu.be/C2GxPtXFd0o

■森リンが作文学習の核心になる理由

 日本語作文検定の基になっているのが、自動採点システム「森リン」です。森リンがあることで、子どもたちは作文を書く明確な目標を持つことができ、毎週の学習が習慣として定着していきます。特に小学六年生以上では、毎週1200字以上の作文を書くことを目標に取り組んでいます。
 作文を書く前には、課題となる長文を読みます。小学生には中学入試レベル、中学生には高校入試レベル、高校生には大学入試レベルの説明文を用意しています。読む力と書く力の両方を同時に育てるための仕組みです。
 言葉の森のオンラインクラスでは、現在ほとんどの生徒が少人数のグループで学習しています。以前は個別指導でしたが、仲間との交流があることで意欲が高まり、学習がより活発になりました。

■書く前の「考える時間」が文章力を決める

 オンラインクラスでは、作文を書く前に必ず「構成を考える時間」をとります。生徒たちは、課題文を読んだあと、自分がどのような流れで文章を書いていくかを事前にまとめます。これが作文力を高める最大のポイントです。
 この構成説明には、だいたい十五分ほどかかります。しかし、この時間がしっかり取れていると、作文を書く段階ではほとんど内容が固まっており、迷いが少なくなります。書いている途中で新しい着想が浮かぶこともありますが、全体の柱を決めてから書くことで、より 論理的で読みやすい文章に仕上がります。
実際にどのような作文が書かれているかは、ホームページの「森リンベスト」に掲載されています。小学生から高校生までの優秀作品が並び、その語彙力や構成力、表現力の高さに驚かされます。

■高得点を支える語彙力と引用の活用

 たとえば、小学六年生の作品では「笑う門には福来る」ということわざを軸に、「運は偶然ではなく心の持ち方で引き寄せられる」という主張を展開し、松下幸之助氏や新渡戸稲造氏の言葉を引用しています。思考語彙、知識語彙、表現語彙、経験語彙が豊富で、読み応えのある文章になっています。
 中学生の作品でも、古典と流行をテーマに深い考察が示され、語彙と構成のバランスが高く評価されています。目標があることで、子どもたちは自然に質の高い文章を書こうとするようになります。
 森リンベストのページの下部には、「森リンの哲学的基礎」というリンクがあります。ここには森リンがどのように作られたか、開発の経緯や考え方が詳しく説明されています。2002年にアメリカで自動採点ソフトが登場したことが開発のきっかけで、日本も負けてはいけないという思いから研究が進められました。

■作文検定がめざす本当の学力

 森リンを基にした作文検定のページでは、実際の採点例や学習の進め方が紹介されています。作文検定は、これまでの詰め込み型の知識習得ではなく、「読む力」と「書く力」を中心に据えた新しい学習方法です。
 小学一年生から高校三年生まで、どの学年でも取り組める仕組みを整えています。文章を読み、自分の考えをまとめ、根拠を示しながら書くという学習は、これからの時代に必要な思考力の基礎となります。
作文はすぐに結果が出るものではありませんが、継続することで必ず力がつきます。森リンと作文検定を活用することで、子どもたちが楽しみながら深い学びを得られる環境をつくっていきたいと考えています。

▽note
https://note.com/shine007/n/nacba17c7ed18


■■作検研究。森リンベストの中3作文の解説。「デジタルとアナログの共存」を書いた作品

●動画 https://youtu.be/2jK0aHtfoC4

■ 中学生の作文にはどんな力が求められるのか

 作文検定には、小学生から高校生まで、多くの子どもたちが参加しています。作品はすべて AI によって語彙や構成の観点から評価され、毎月「森リンベスト」として優秀作が紹介されます。今回は、その中から中学三年生の生徒の作文「デジタル化アナログ化」を例に、どの部分が評価されたのかをご紹介します。
 十二月は提出数が少なめですが、一月になると小一から全員が掲載されるため、ベストテンの顔ぶれはとてもにぎやかです。小一から小三までは保護者の方が入力を手伝うケースもありますが、小四以降は多くの子が自分で入力しています。学年が上がるほど文字数も増え、六年生では千二百字を超える作品も珍しくありません。
 その中で、中学生の作文は内容の深まりが特徴です。今回取り上げる作文も、しっかりとした調査と体験が組み合わさった、とても説得力のある文章でした。

■ データと体験が文章に説得力を与える

 この文章は「時計を選ぶときアナログかデジタルか」という日常的なテーマから始まります。しかし、その後に続く記述には具体的なデータが引用されています。たとえば「1980年代にはデジタルがアナログを上回った」「1990年にはデジタルの比率が二割まで落ち込んだ」というように数字を示すことで、読み手に強い印象を与えています。
 数字の提示は、文章の説得力を大きく高める要素です。さらに彼女は「小学生の頃、数字を入れると説得力が増すと教わった」という体験も書き添えています。データと体験が結びついた文章は、単なる説明を超え、読み手の共感を呼び込む力を持ちます。
 また、デジタルとアナログの特徴を対比しながら、どちらにも利点と欠点があることを丁寧に述べています。論理的な比較の姿勢が一貫しており、文章全体に安定した構成力が見られます。

■ 中学生らしい視点の広がりと学びの積み重ね

 さらに良い点は、自分の学習経験をうまく取り入れていることです。模試の結果を例に挙げ「グラフで示されると弱点がよくわかる」と説明する場面は、アナログ情報の利点を体験的に理解していることを示しています。数字だけでは掴みにくい全体像を、視覚的に理解する方法としてグラフを挙げている点は、とても中学生らしい気づきです。
 作文の最後では「人と同じではなく、自分が最高だと思うものを作れ」という先生の言葉を引用し、学びを自分なりにまとめています。学校での経験や日常の対話から得た価値が文章の背景にあることは、評価の上でも重要な要素です。
 家庭での親子の会話が豊富な子ほど、学校での学びを吸収しやすく、作文にも深みが出ます。この文章には、その積み重ねがはっきりと表れていました。

■ 作文指導が数字で見える時代へ

 作文検定では、語彙力を「思考語彙」「知識語彙」「表現語彙」「経験語彙」の四つに分けて評価しています。この作品は知識語彙や表現語彙が特に豊富で、高いレベルに達していました。一方で、思考語彙はやや少なめだったため、総合点のバランスの面では課題が残りました。
 しかし、こうした具体的な数値が出ることで、どこを伸ばせばよいかが明確になります。AIによる講評も加わり、作文学習が「結果が返ってこない」という従来の弱点を大きく改善しています。学校では時間的な制約から作文指導が十分に行われないため、こうした仕組みは学習の質を高める大きな手助けになります。
 週に一度であっても、継続的に書き続けることで作文力は確実に伸びます。評価が見える作文検定は、そのサイクルを支える新しい学習環境と言えるでしょう。

■ まとめ――作文は未来の自分への投資

 今回紹介した中学三年生の作文には、デジタルとアナログの対比だけでなく、自分の体験や学びがしっかりと生かされていました。こうした作文は読む人に安心感と説得力を与えます。
 これからも学年ごとの優れた作品を紹介しながら、よりよい書き方をわかりやすく伝えていきたいと思います。作文指導に興味のある先生方、またお子さんの思考力を伸ばしたいと考えている保護者の方は、ぜひ作文検定にご参加ください。作文は、未来の自分をつくる大きな力になります。

▼note
https://note.com/shine007/n/n7575fcdd0d20


■■【合格速報】順天堂大学 保健看護学部

●順天堂大学 保健看護学部 T.R.さん

<保護者様より>
 小論文のテストではきちんとまとまったものを書くことができ、小4から言葉の森を続けてきてよかったと思った。

<担当講師より>
 小学生の頃からコツコツと積み上げてきた成果だと思います。
 特に、高校3年生になってからは、文章力・構成力が飛躍的に伸びていました。
合格、本当におめでとうございます。

<担当講師より>
 Rさん、合格おめでとう!!
 よくがんばりましたね。
 受験作文コースで、看護関係の難しい長文をたくさん読んだので、予備知識も増えて将来の仕事にも生かせると思います。
 楽しい大学生活を送ってください。



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