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公立中高一貫校の勉強は家庭の対話で  2011年4月2日  No.1224
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 公立の中高一貫校を設置する県が年々増えています。

 この入試は、塾で受験用の勉強をしないと入れないような問題は出さないという方針で行われています。だから、問題を作成する方は大変だと思いますが、考える力を試す良問がかなりあります。

 公立中高一貫校の作文試験も、最初のころは、初歩的な題名課題が出されていましたが、最近は、複数の文章や資料をもとに、短い時間で長い文章を書かせるような形のかなり難しいものになっています。



 この公立中高一貫校の試験対策は、どのようにしたらいいのでしょうか。

 いちばん大事なことは、考える力を見る入試問題に対応できるような思考力をつけるということです。そして、難度の高くなった作文試験に対応するために、時間内に必要な字数の作文を書く練習をしておくことです。作文力のもとになるのは思考力ですが、作文試験対策はただ考える力があるだけでは不十分で、やはり書きなれておくことが大切です。



 思考力をつけるような勉強は、学校や塾の一斉授業ではなかなかできません。それは、思考力というものが、それぞれの子供の個性に根ざした個人的なものだからです。

 ある程度パターンの決まった勉強であれば、「こういう問題は、こういう解き方で考える」というような教え方ができます。しかし、公立中高一貫校の試験は、考える力を見るために、あえてパターン化できないような問題を出しています。

 ここで生きてくるのが、家庭での対話です。一般に、両親とよく話をする子は、同年代の子供と比べて思考力が高くなります。特に、小学校時代は、本を読むよりも親と話をする方が考える力が育ちます。それは、親が子供の理解度に応じて話をすることができるからです。大人との会話の中で、自分の知っている知識の周辺により高度な語彙があるのを知ることが思考力を育てることになります。



 したがって、中高一貫校の試験対策は、家庭で次のように取り組むことができます。

 まず、全国の中高一貫校の入試問題の過去問を買ってきます。全国ですから、かなり分量があります。その中から1問ずつ取り出し、親子で読み合わせてディスカッションをするのです。しかし、親と子だけの話では、親が一方的に話すことが多くなり、対話の密度が薄くなります。できれば、父親と母親と子供(兄弟がいればもちろん兄弟も)で、いろいろな立場から意見が交わせるようにします。

 父と母がそろう時間がなかなかとれない場合は、近所の同じ学年の子供と親で集まって話をしてもいいと思います。こういう対話は、慣れてくると、知的で創造的で人間どうしの交流も図れる楽しい時間になります。

 そして、このようにして育った子供は、成長して大人になったときに、やはり自分の子供に対していろいろな対話のできる親になっていきます。家族での対話は、子供の思考力を育てるとともに、家庭の文化をつくるという役割も持っているのです。

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