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親子の対話、先生と生徒の対話がある作文の勉強  2013年3月1日  No.1757
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 作文や国語の勉強が面白いのは、そこに対話があるからです。
 もちろん、算数にも英語にも理科社会にも対話はあります。しかし、正解がひとつに決まる勉強では、対話がなくてもやっていけます。むしろ、主観的な対話がない方が能率のよい勉強ができるとも言えます。

 しかし、作文はそうではありません。
 作文に書く課題が決まったら、自分が何を書くか考えるとともに、身近なお父さんやお母さんにも取材をします。
 面白い話が出るときもあれば、面白い話が出ないときもあります。しかし、話す中身がないとわかることも対話です。
 「うーん、それはわからないなあ」というのも対話なのです。

 勉強というものには完璧な正解があり、その正解を見つけることが勉強の目的だと思っていると、こういうあやふやな対話は勉強とは思えないかもしれません。
 しかし、子供の思考力は、この対話の中から育っていきます。

 今の社会は、教材が豊富にそろっているので、思考力トレーニングペーパーのようなものもあるかもしれません。ひとりで書ける作文練習帳のようなものもあるかもしれません。
 しかし、漢字や計算のドリルをやるような感覚で、毎日1枚作文を書くということはまずできません。

 小学校1、2年生のうちは、毎日の日記の宿題などもこなしていけますが、それはまだ書くことが子供の中で対話になっていないからです。
 その日に起きた出来事をそのまま書いていくのが、低学年の日記です。
 そこに自分らしい見方や考え方が出てくるようになると、とても毎日1枚のドリルのような感覚で作文を書くことはできないのです。

 お父さんやお母さんと子供との対話、そして、先生と生徒との対話が、作文の勉強の要です。
 そして、そういう対話の機会は、作文を通して行うことで密度の濃いものになるのです。


====28日のfacebook記事より====

 これまでの勉強が、上から下へ水を流すようなやり方なら、これからの勉強は、送り手と受け手が互いに対話をするような、言わば水たまりで水遊びをするような方法になるでしょう。

 先生が一方的に教えて、定着したかどうかを確かめるテストをして、やる気が出るように競争させるという勉強の仕方は、もう時代後れになります。

 先生ばかりでなく、お父さんやお母さんが子供と一緒に対話をする中で、それぞれの個性を通して生きた知識が身につきます。

 誰にでもあてはまる無味乾燥な知識でないから、完成度も低いし、個性的であるがゆえの歪みもあります。

 しかし、世の中の本当の姿は、様々な個性の偏りがオープンに積み重なることで、最終的に最も妥当なものが形成されるということでできています。

 完璧なデータが打ち込まれたロボットのような人間ではなく、多様な個性を許容する柔らかな皮膚を持った人間になるために、これから必要になるのが対話のある勉強です。


 作文の勉強がなぜ教えにくいかというと、それは作文の本質が対話的なものだからです。
 先生と生徒、親と子が対話するだけでなく、作文を書く子供自身が、自分の書こうとする内容と紙の上で対話をしながら書いていきます。

 だから、書き終えるまで、どんなことが、どのくらい、どんなふうに書けるかわかりません。
 それを楽しいと思えるようになることが、作文を好きになるということなのです。

====引用ここまで====

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