国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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実力をつけるためのわかりやすい自習(その4)―難読で考えの核を作る  2010年11月9日  No.1068
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 読書は、自分の好きなものを読むのがいちばんと書きました。それは、毎日読むことが大事だからです。読み続けているうちに、必ず自分なりの読書の仕方が身についてきます。

 その意味で、漫画も悪いものではありません。読書が好きな子は、例外なく漫画も好きです。逆に、読書の嫌いな子は、漫画も読まないことが多いものです。

 しかし、同時に、読書の本当の意味は難しい本を読むことにあります。難しい本を読むことを、ここでは難読と呼びます。(「難読」の辞書的な意味とは少し違いますが)

 やさしい本を十冊読むよりも、難しい本を一冊読む方が価値のあることが多いものです。

 だから、バランスよく言えば、自分の好きな本を多読でバリバリ読み、その中でも、特に気に入った本は復読で何度も繰り返して読み、その一方で、難しくて歯が立たないような本も難読でコツコツ読む、というのが読書の理想の姿だと思います。

 そして、この中でいちばん欠けがちなのが難読です。なぜなら、読んでいてもわからないことが多いのでつまらないからです。

 ちなみに、私がこれまで読んだ中でいちばん難しい本だと思ったのがヘーゲルの「精神現象学」です。何しろ、全ページ、どの文章を読んでも意味がつかめません(笑)。日本語に訳している人も、ドイツ語を日本語に置き換えているだけですから、たぶん内容を理解しているわけではなかったと思います。

 それでも、こういう本を読み終えると、必ず自分の中に残るものがあります。それが自分の考え方の核になります。

 この考え方の核というものは、やさしい本をいくら読んでも身につきません。

 それは、ちょうど人間の経験についても、やさしい経験をいくら積んでも一人前にならないが、死ぬか生きるかという瀬戸際の経験をすると、ひと回り成長するようなことと似ていると思います。

 さて、そんなにオーバー話ではなく(笑)、子供も小学校5、6年生から中学生ごろ年齢が上がると、難しいものや困難なものに挑戦したいという気持ちが自然に生まれてくるようです。

 楽しくやさしく楽にできるものを喜ぶのは、小学校4年生ごろまでです。小学校5年生ごろからは徐々に、難しくて苦労するものや挑戦するものに喜びが移っていきます。

 そのころの時期にちょうどふさわしい読書として、言葉の森では問題集読書をすすめています。(つづく)

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