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暗唱は動きながらの方が頭によく入る  2011年1月28日  No.1150
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 ユダヤ民族は、聖書を暗唱するという勉強法で知られていますが、その暗唱の勉強するときにコツがあります。それは、体を前後に揺らしながら暗唱するのです。

 体を前後に揺らしながら暗唱した方が能率がよいということは、私の経験からもそういえると思います。

 暗唱するときに、じっと椅子に座ったまま静かにやっているよりも、部屋の中をぐるぐる歩き回りながら声を出した方が、ずっとスムーズに文章を覚えることができます。

 ですから、家庭で子供たちが暗唱の練習をするときに、お父さんやお母さんは、机の前に座って真面目に動かずに暗唱するなやり方ではなく、体を揺らしたり歩き回ったりしながら暗唱するやり方をすすめてあげるといいと思います。

 では、なぜ体を動かしながら暗唱した方が頭に入りやすいのでしょうか。



 話は変わりますが、生まれたばかりの子猫を自分では動けないような状態にして、人間が抱き抱えていろいろなものを見せるという心理学の実験が行われたことがあります。

 人間があちこちに運んでいろいろなものを見せるのですから、感覚器官ということだけに関して言えば、猫はそれらのものを見ているはずです。ところが、自分で動くという行動なしに、目だけで見たものは、その後猫が成長したときに視覚として認識できなかったようなのです。

 見るという感覚器官は、見ることを目的として育つのではなく、その猫が生きるという行動の手段として見ることによって初めて育つのだといえます。



 また、話は変わりますが、幼児期にテレビやCDやDVDによって絶えず言語の流れる環境にさらされた子は、言語能力が正常に成長しないようです。

 言語というものも、それ自体を目的として聞いたり読んだりするから能力が育つのではなく、自分が生きるという行動の手段として読んだり聞いたりすることによって初めて正しく発達するのです。



 こう考えると、体を動かしながら暗唱したほうがよいということも納得できます。

 動きながら暗唱することによって、暗唱が単に暗唱自体を目的としているのではなく、対話や討論のような自分が生きるという行動の手段として暗唱しているという身体感覚を持つことができるようになるからです。この身体の感覚が脳に働きかけるので、脳が自然に能率よく文章を覚えるようになるのです。

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