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暗唱の方法と効果  2011年7月17日  No.1309
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 子供の場合は学力が向上し文章力が上達し、大人の場合は頭脳が活性化し新しいアイデアが次々にわいてくる勉強法が暗唱です。

 暗唱の練習をするのに、道具はほとんど要りません。

 暗唱は、1日10分が目安です。900字程度の自分が暗唱したい文章を用意し(本の一部などをコピーするといいでしょう)、それを100字ぐらいずつに区切り、線を入れておきます。

 1日目はその100字を30回、声に出して読みます。そのときの声の出し方は、できるだけ早口で棒読みで同じペースでというのが基本です。ゆっくり読んだり、句読点で息をついだり、気持ちを込めたり、いろいろな読み方で読むと、かえって定着しません。

 また、最初の1回目は、ゆっくりでいいのでできるだけ正確に読みます。わずかな助詞の違い、例えば、「○○へ」と読むところを「○○に」と最初に読むと、あとから直せなくなります。最初が肝心なので、最初はゆっくりと正確に読み、確実に正確に読めるようになったらだんだん早口の棒読みにしていきます。そして、早口の棒読みで暗唱がすっかり定着したら、それからはゆっくりていねいに気持ちを込めて読んでもかまいません。しかし、それは最後の仕上げの段階になってからです。

 暗唱するときに、時間で測るとタイマーが気になるのであまりよくありません。また、普通は15回ぐらい音読を繰り返すだけで文章を覚えてしまいますが、覚えることが目的ではありません。無意識のうちに繰り返すぐらいに読むことが目的なので、すぐに空で言えるようになっても30回は読むようにします。

 暗唱は、机の前に座って静かにやるよりも、歩き回るなど体を動かしながらの方が楽にできます。座ってやるときは体をゆらしながらやるという方法もあります。時間を有効に使う場合は、暗唱しながらシャワーを浴びたり服を着替えたり体操をしたりというということもできます。

 1日目に100字、2日目に次の100字、3日目に次の100字で、4日目にそれまでの300字を通して10回ずつ読みます。5日目、6日目、7日目と300字を10回ずつ読むと、ちょうど1週間で、300字が完璧に暗唱できるようになります。

 次の1週間で次の300字、次の1週間で次の300字と覚えていき、次の1週間はそれまでの900字を通して毎日4回ずつ読みます。するとその最後の1週間で900字が完璧に暗唱できるようになります。

 物語文の場合は、ストーリーがあるので覚えやすいのですが、説明文の場合は、ある文からほかの文に行くときの出だしが思いつかないことがあります。その場合は、記憶術を応用して、文の出だしの言葉をイメージ化し、それを自分の体の一部に結びつけるようにします。例えば、「すると」で始まる文なら、「頭のてっぺんにスルメがささっている」というような極端なイメージです。これは、記憶術の本を参考にして練習するといいでしょう。

 毎朝、起きてすぐに暗唱を始めると、それだけでやる気が出てきます。この暗唱を毎日続けていると、だんだん頭脳が活性化してきます。そして、いろいろなアイデアが次々にわいてくるようになります。

 年齢で言うと、小学校1年生から2年生にかけては暗唱適齢期です。このころは、素直に繰り返し読むということができるからです。小学校高学年から中学生にかけては、暗唱がなかなかできません。それは、この時期は、繰り返し読むよりも、理解しようとか覚えようとかいう意識が先行してしまうからです。だから、小学校低学年のうちに暗唱のコツを身につけ、それが高学年になっても維持できるようにしておくのがいちばんいいと思います。

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