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作文の予習となる家族の対話は子供の説明を中心に  2012年5月28日  No.1551
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 言葉の森では、小3から感想文の課題があります。本当は、小3ではまだ感想文を書く必要はないのですが、書き方の形を練習しておかないと学校などで宿題として感想文の課題が出たときに困るから練習することにしています。

 ですから、小3で感想文の課題を上手に書ける子はほとんどいません。ただし、上手には書けなくても長く書ける子はいます。それは、もとの文章に対する理解が深く、似た例をよく考えてくる子です。

 もとの文章を理解し似た例を考えるのに最も大切なのは、もとの文書を繰り返し読んでおくことです。文章というものは、不思議なことに、1回読んだだけでは見落としていたことが、2回目、3回目と読むにつれて目に入るようになってくるのです。

 そのようにして理解した内容を、自分の言葉で表現するのが対話です。感想文の場合は、子供がお父さんやお母さんに、その長文の内容を説明し、お父さんやお母さんがその子供の説明を聞いて、似た話をしてあげるというのが対話の基本の形になります。

 しかし、子供によっては、これまでの勉強の延長から、お父さんやお母さんに、似た例という答えを聞くという姿勢になってしまう子も多いようです。また、お父さんやお母さんも、子供に似た例を教えてあげることが役割のように考えてしまうことがあると思います。

 対話の中心は、子供が、それまで毎日音読していた長文の内容を説明することです。それも、長文を見ながらではなく、自分の頭の中に入っている範囲で自分の理解したことを説明していきます。だから、最初のうちは、説明はあまり上手でないはずですが、ここで、大事なことは、聞いているお父さんやお母さんが、「もっと上手に説明して」などと言わないことです。

 音読でも、暗唱でも、説明でも、注意をすれば、更に下手になります。その前に、お父さんやお母さんの前で長文を読んだり説明したりすることを嫌がるようになります。最初はどんなに要領を得ない説明であっても、それを聞いてあげる中で次第に説明の仕方が上手になってきます。

 子供の説明をたっぷり聞いてあげると、説明のために使う語彙がだんだん増えてきます。それがその子の将来の作文の語彙力になってきます。したがって、説明をすること自体が勉強のひとつなのだと考えておくことが大切です。

 そして、その説明を聞いたあと、お父さんやお母さんがその話に関連した似た話をしてあげます。しかし、それは長文の内容にぴったり合った似た話である必要はありません。むしろ、長文の内容にあった話などなかなか思いつかないのが普通です。そこで、長文の内容を拡大解釈して、言わば話がずれてもかまわないという気持ちで話してあげることが必要になります。

 また、その話の内容は、できるだけお父さんやお母さんの自分の体験に基づいたものにしていくことです。なぜかというと、子供は抽象的な話であっても、それが身近な人の体験と結びついているとより深く理解できるようになるからです。

 子供時代、いろいろないたずらをして大人になったお父さんやお母さんは、似た話を見つけるのが比較的得意だと思います。しかし、そうでないお父さんやお母さんも多いと思います。

 似た話が見つからないときは、親が話をしてあげるという姿勢をとらずに、子供の説明を聞いてあげるとか、子供に教えてもらうとかいう姿勢で話をしていくと対話を進めやすくなります。

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