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ローカルの先にある「道」の文化、そして向上と創造の社会へ  2015年3月26日  No.2340
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 世界から日本へ、グローバルからローカルへ、大都会から地元へ、という志向が、若い人たちの間で生まれています。
 ローカルは、生活の必要で成り立っている社会ですから、大きく儲けることもなければ、大きく損をすることもありません。人間のつながりの中で、自分の個性をほどほどに生かしていくというのが、ローカルの社会です。
 町内の相撲大会で優勝して満足するのがローカルの個性です。それ以上のプロを目指したり、オリンピックを目指したりするのではありません。ほどほどの個性に満足して、地に足の着いた生活をしていくのがローカルの人生です。

 しかし、日本の文化の中では、生活の必要は、単なる必要のレベルにはとどまりません。もともとの個性にだんだん磨きがかけられ、やがてその個性が「道」を究めるようになっていくのです。
 日本では、生活産業は、次第に究道産業へと進化していく傾向があります。それは、最初から日本一や世界一を目指すグローバルな発想ではありません。自分の興味を深めていくうちに、次第に自分でしか究められない世界に入っていくという進み方です。

 だから、日本の社会でこれから生まれるのは、グローバルでも、その対極にあるローカルでもありません。グローバルとローカルの対比を超えたところにある「道」の文化が新しい産業として生まれてくるのです。

 これまでの欧米中心の社会で生まれた文化の中には、サッカーやゴルフやバスケットボールのように、単なる遊びから生まれたものであるにもかかわらず世界的な広がりを持つようになったものがありました。
 日本でも、アニメや寿司やカラオケなど、日常の延長から生まれたものであるにもかかわらず、世界的な広がりを持つようになっているものがあります。

 これからは更に、今はまだ現れていない新しい日本文化が次々とローカルの生活の中から生まれてくるのです。

 その根底にあるのは、向上心です。
 欧米の文化の根底にあるのは、勝ち負けの発想です。あらゆるものが、勝つことに向けて収斂していく面があります。
 日本文化にももちろん勝ち負けの発想はありますが、それと同時に、勝ち負けとは別に自分自身を高めることに価値を置く発想があるのです。これが「道」の文化の根底にあるものです。

 「道」の文化は、国内でも一つの産業になりますが、更に世界に向けての輸出産業になる可能性を秘めています。
 しかし、それ以上に大事なのは、「道」の文化が広がることによって、向上心が社会の共通の価値観として認められていくことです。
 そこから、人間にとっても社会にとっても最も本質的な価値となる「創造」が生まれてくるのです。

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