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低学年のときほど知識的な勉強ではなく思考的な勉強を  2017年5月15日  No.2952
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 以前、ホームページの記事で、信号の話を書きました。
 小さい子供にお母さんが話しかけるとき、「赤は止まれ、青は進めだよ」というような知識を教えるような話しかけ方と、「赤の次はすぐ青になるのに、青から赤になるのはどうして途中に黄色が入るんだろうね」というような考える話し方をするのとでは差があるという話を書きました。

 子供が小さいとき、親の話はほとんどが新しいもので、その話を通して子どもはいろいろなことを吸収していきます。

 この親の話の中に、知識的な話と思考的な話があるのです。
 知識を教えるような話し方を中心にしていると、子供の知力の方向は答えを覚えるという方に進みます。
 考えを楽しむような話し方をすれば、子供の知力の方向はやはり考えることの楽しさを味わう方向に進みます。

 今の世の中は、本でも、テレビでも、インターネットでも、色々な媒体から知識の情報が流れてきます。
 親のできることは、更に知識を教えることではなく、考える楽しさを味わう方向で話しかけることなのです。

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思考力は、答えのない世界を楽しむことで育つ
https://www.mori7.com/index.php?e=2207

 これからの学力で必要になるのは、知識の量ではなく、考える力です。

 あらかじめ用意されている答えを知識としてたくさん知っているというのが、これまでの学力でした。今の大人の多くは、自分自身がそういう勉強をしてきたせいで、いまだに知識の量を増やすことを勉強だと考えがちです。
 そのため、子供に対しても、知識の有無を問うような対応をしがちです。
 「これ、知っている?」「えー、こんなのも知らないの」「お父さん(お母さん)は、もっとこんなことも知っているよ」というようなやりとりです。
 しかし、そういう知識の量を増やすだけの学力は、もう時代おくれの学力です。

 これから必要になる学力は、思考力です。
 思考力とは、正しい答えを探す力というよりも、答えのない世界を楽しむ力です。

 子供の思考力を伸ばすためには、親が考える楽しさを示すことが大事です。それは、ちょうど、子供を読書好きにするために、親が楽しく本を読んでいる姿を見せることと同じです。

 だから、子供との対話も、「これ知ってる?」「えー、知らないの」というようなやりとりではなく、親が自分で体験したこと、発明したこと、発見したことを、楽しそうに子供に話すことが重要になります。

 発明、発見というと無理だと思う人もいるかもしれませんが、体験というのも、発明や発見と同じ思考力の表れです。「こう思ったから、こうしてみた」という行動は、答えのない世界を楽しんでいるからできるのです。

 子供との対話を楽しく進めるには、知識のやりとりをするのではなく、こういう思考力のやりとりをすることが必要になります。

 対話は、互いに自分の体験談で似た話をするから面白くなります。
 知識だけの話は次第に狭く収斂していきますが、体験談の似た話を次々に拡散していきます。
 この対話を楽しむことが、子供の思考力を育てていくのです。
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小学校低学年(79) 

 コメント欄

森川林 20170515 1 
 子供に接するとき、親は全能で何でも知っているかのようにふるまう必要はありません。
 むしろ、わからないけれど一緒に考えるという姿勢が、子供の考える姿勢を育てます。
 作文の題材で、子供が親に似た話を聞くことがあります。
 特に感想文のときは、子供自身の体験以外にほかの人からの話を聞くのが役に立ちます。
 そのときに、親は、たとえぴったりの話が見つからなかったとしても、一緒に考えるという姿勢を示すことが大事なのです。


nane 20170515 1 
 知識の勉強は答えがはっきりしています。
 だから、ついそちらに目が行ってしまいがちですが、知識はあとからどうにでもなるのです。
 大事なのは考える勉強です。
 しかし、考える勉強は答えがはっきりしないので、つい後回しになりがちです。
 だから、考える勉強は、考えることを楽しむという形で進めていく必要があります。
 そのためには、親自身が考えることを楽しむような話し方で子供と接していくことが大事なのです。

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