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教育は家庭の文化の中から——学習塾に流されない家庭生活  2009年4月6日  No.444
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 子供が小学校低中学年のころは、習い事に行くようなこともあまりないので、夕方の食事の時間は家族の団欒の時間として過ごすことできます。ところが子供がだんだん成長して、学習塾に通うようになると、夕方の家族の対話の時間が少なくなってきます。
 子供が夜遅くまで塾に行くようになると、家に帰ってくる時間も当然遅くなります。家庭生活のパターンが塾に行く曜日によって異なるようになると、毎日の自習の習慣を夕方の時間に当てていた場合は、塾や予備校のある日には自習ができないというになります。すると、どうせ週に何回かはできないのなら毎日やること自体が無理だから、毎日の自習もできなくて仕方ないということになってしまいます。
 こうならないようにするために大事なことは、低学年のうちから、朝起きてすぐに毎日の自習をするという習慣を作っておくことです。また、休日には、食卓の話題としてテレビに流されない知的な話をするという習慣もつけて行く必要があると思います。対話の習慣をつけるためにも、子供の長文暗唱というのはいい話題を提供してくれるはずです。
 しかし、このような家庭の文化というものは、ある意味で親の習慣として作られてきたところがあります。親が早起きでなければ、子供に早起きの習慣をつけることはなかなかできません。子供の生活にとっていちばんいいのは、自然のリズムに合った生活をすることです。自然のリズムとは、毎日決まった時間に起きて食べて勉強をして遊んで寝るような生活です。ところが、親は一週間単位という人工的な社会生活を行っています。そこで、翌日が休日のときは夜更かしをして朝は遅くまで寝ているという生活をしてしまいがちです。親にとっては自分の気ままに過ごせる自然な時間ですが、子供にとってはそれは自然な時間の過ごし方とは言えません。
 ところが、この習慣を変えるというのは、子供にとってよりも親にとって非常に難しいことなのです。子供に毎日の長文暗唱の自習をさせ、特にそれを朝おきてすぐにさせるようにし、そして、食卓ではできるだけ家族の対話をするという家庭生活の仕組みを作るのにいちばん苦労するのはやはり親になると思います。
 しかし、考え方を変えれば、いったんそういう家庭の文化を作りさえすれば、その文化は子供が成長して家庭を持ったときにも受け継がれていきます。現代の親は、終戦で日本の家庭文化の伝統がいったん失われたところから、テレビやゲームや塾という障害を乗り越えて新しい家庭の文化を作るという大きな役割を担っているのだとも言えます。

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