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読書好きにするには  2006年4月3日  No.46
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 スポーツでも芸術でも、そこに面白さを感じるようになるまでは、ある程度の試行錯誤の助走期間が必要です。

 教室で長文を読んでいる子どもたちを見ていると、国語が苦手な子は最初から読むのを面倒くさがります。逆に最後まで読み切る子は既に読む力のある子です。

 苦手なものを得意にするコツはなんでも同じです。それはひとことで言えば、何しろやらせて絶えずほめるということです。読書でも、「何しろ○ページは読みなさい」と言って読ませて、読んだあとに必ず「よく読んだね」と心からほめてあげればいいのです。

 しかし、この単純なことがなかなかできません。ひとつは「何しろ読みなさい」ということを言えないケースです。民主的な考えを持っている人ほど、強制はいけないと考えてしまいがちですが、子供の小さいころの教育はほとんど強制です。中には、自分自身が親から強制されるわけではなく本を読んだということを言う人もいますが、今は昔のようなモノ不足の時代ではありません。読書以外に楽しいことが山のようにある時代です。こういう豊かな時代には、いちばん身近な親が読書の方向づけをしてあげる必要があります。

 もうひとつは、ほめることがなかなかできないということです。中にはせっかく子供が本を読んだあとに、「このぐらい読んで当然。ほかの人はもっと読んでいる」などと叱ってしまう人もいます。長文音読でも同じです。子供が苦労しながらつっかえつっかえやっと読み終えたときに「もっと上手に読まなきゃね」などと言う人もいます。人生はいろいろ困難なことがありますから、時には親自身、心に余裕を持てないときがあります。しかし、それを自覚してなおかつ子供に対しては常にほめる姿勢で臨むということが大事です。

 また、「やらせること」「ほめること」の二つに関連して、より重要なことは、それを毎日同じように「やりつづける」ということです。中には気まぐれに突然無理矢理に読書をさせたかと思うと次の日には読書の「ど」の字も言わないとか、昨日は何でもほめたのに今日は何でも叱るというような人もいます。

 大人になれば、今日は集中して仕事をしたから明日は一日休みというような生活でいいのですが、子供の生活は毎日の犬の散歩や植木の水やりと同じです。昨日集中して二日分散歩したから今日の散歩はなしというわけにはいきません。子供の生活は、大人の生活とはある程度独立したものとして考えていく必要があります。平日でも日曜日でも、雨の日でも晴れの日でも、できるだけ同じように同じ時間に同じ勉強をするという習慣をつけておいた方が子供の成長にとってはプラスになります。

 子供が中学生や高校生になると、ただ読書好きだけでは十分でなくなります。よく読書は好きだが国語の成績はあまりよくないという生徒が中学生や高校生でいますが、それは読んでいる本が小学生時代の延長で易しすぎることが主な原因になっています。読書は趣味という一面もありますから、易しい本を読むことも悪いことではありませんが、易しい本しか読めないというのはやはり問題です。このときにやはり親が「その本もいいけど、この本も読んだら」とアドバイスできることが重要になってきます。しかし、たいていの中高生の親は「この本も読んだら……」「わかった、わかった。またいつか暇ができたらね」と軽くあしらわれてしまうことも多いようです。

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