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2月の森リン(もりりん)大賞  2024年3月11日  No.5011
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白い水仙

 2月の森リン大賞も、小1の生徒から高3の生徒まで載せています。
https://www.mori7.com/oka/moririn_seisyo.php?nenn=2024&tuki=02

 中学3年生は、入試の時期に重なる人が多かったせいで、該当作品がありませんでした。
 優れた作品はありましたが、要約の部分が長かったので、代表作品にはなりませんでした。
 清書のときは、要約の部分は消して、自分なりの実例や説明で書くようにしてください

 全学年の森リン大賞の中から、小5のあきぬい君の作文を紹介します。

 お父さんやお母さんに聞いた話、自分で調べた話などが、作文の題材を広げています。
 結びの感想は、大きく「わかったこと」で、高学年らしくまとめています。

 会話の書き出しは、平凡なものになりやすいので、情景などで書き出しの工夫をしていくといいと思います。
 課題フォルダでは、題名が決まっていますが、自分で書く作文には、題名を工夫して書いていっていいです。「○○な○○」のように題名を工夫してもいいです。
 表現語彙が100点で、密度の濃い作文になっています。これからもがんばってください。

(読みやすくするために、段落ごとに2行改行しています。)

  節分
     あきぬい
 「いただきます。」今年の方角は東北東だ。ぼくの食卓のテーブルの位置からは右側にある。椅子の向きを東北東に傾けた。恵方巻きをこぼさないように注意して食べなくてはいけない。

 毎年節分の日になると、母が用意してくれた恵方巻きを食べる。その年の福の神様がいるとされている方角を向きながら無言で食べきると縁起が良いとされている。ぼくは早く食べ終わって無言から解放されたいので、まるで食べ物にありつけた犬のように恵方巻きにかぶりついた。ようやく食べ終わったあと、「恵方巻きって昔からあったの?」と母に聞いた。「子供の頃はそんな習慣なかったよ。」意外な答えが返ってきたのでびっくりした。節分とは、立春立夏立秋立冬の節期の前日のことをさす。旧暦では立春が一年の初めとされて一番重要視されているため、節分が立春の前日のことを示すようになったようだ。節分の日には江戸時代から明治時代にかけては商人や芸子が商売繁盛を祈願して巻き寿司を食べたことが由来らしい。その後その文化は一旦廃れてしまったが寿司海苔業界の宣伝効果により復活したそうだ。なるほど、だから母の時代には恵方巻きがなかったのだと納得した。恵方巻きを食べることは古くからある伝統的な行事を次の世代に受け継いでいく役割があるから、今後も続けていきたいと思った。

 父は、子供の頃節分になるとお茶に豆を年の数だけ入れて飲んでいたらしい。なんだかまずそうだと思ったが、物は試しだと思いぼくも飲んでみることにした。それはまるで泥水を飲んだような味だった。そんなものを父は毎年飲んでいたのかと驚いた。そのような文化が本当に存在するのかと思って調べたら存在していた。それは福茶と呼ばれるらしい。ネットには豆だけではなく、梅や昆布も入れて飲む、と記載されていた。梅は松竹梅の梅、昆布は喜ぶ、豆はまめに暮らせるようにとの意味がある。これを飲むことで一年の邪気が払えるという縁起物の飲み物だそうだ。これを聞いて、正月のおせちについても同様の意味があることを思い出した。ということは、日本人は昔から節目の行事ごとに縁起を担ぐことを大切にしているのだと思った。昔は病気にかかったとしても、高度な技術での手術や薬などなかっただろう。だから現代よりもっと神様や福と縁があるものの存在を大事にしていたのかもしれないと思った。よって縁起を担ぐための福茶や恵方巻きなどが存在するのだろうと感じた。

 伝統行事とは一年の平穏無事を願う昔から受け継がれてきた行事であり、それを後世に伝えていく大切な役割があることが分かった。そして昔の人たちは現代よりも神様や福の存在を大事にしていたため縁起を担ぐ行事を取り入れていたのだと思った。日本には四季折々の様々な行事や食べ物が存在する。それらには全て意味があるということが分かった。ぼくはその素晴らしい日本の伝統をこれからも大事にしていきたい。


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