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付箋読書という本の読み方(その1)  2009年5月27日  No.502
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 読書で大事なことは四つあります。一つは再読、もう一つは難読、そして多読と速度です。この中で、特に大事なのが再読と難読です。(難読は、「自分にとって難しいと思われるぐらいの本を読む」という意味で使っています)



 読書の目的は、読んで何かを知るだけでなく、読んだあと考えることにあります。そのためには、繰り返し読んでその本の内容を消化することが大切です。

 再読の方法として、これまでは、読んだところで印象に残った箇所に傍線を引くというやり方がありました。しかし、この方法では、図書館などから借りた本には使えません。

 そこで、小さな付箋を貼って傍線の代わりにするという方法が使われるようになりました。昔は、手ごろな大きさの付箋がありませんでしたが、今は7.5ミリ×45ミリや7.5ミリ×5ミリという小さい付箋があります。

 傍線を引くという読み方は、国語の問題を解くときにも当てはまります。教室の生徒の国語の問題の解き方を見ていると、どの子もきれいに読みすぎる傾向があります。自分で面白いと思ったところに線を引きながら読んでいくと、その線が目印となり、問題文を再読するときに必要な箇所を見つけやすいという効果があります。

 この傍線を引くやり方は、選択肢を選ぶときにも使えます。選択肢で自分が正誤の理由と考えたところに線を引いておくと、答案が返されたときに、なぜ自分がこの選択肢を選んだのかということがわかるので、テストを反省することができます。

 もう一つ大事な難読についてはまた後に述べたいと思います。

 さて、第三の多読と速読は、相互に結びついています。早く読めるからたくさん読めるという関係にあります。

 子供たちの読書の状況を見ていると、よく読む子と全然読まない子に、はっきり分かれる傾向があります。これは、大人でも同じかもしれません。

 小学校の低学年のころは、どの子も読書好きです。しかし、学年が上がるにつれて、本を読む層と読まない層にだんだん分かれていきます。

 年齢が上がるにつれて本を読まない子が増える理由は、低学年のうちに読んでいた本が易しい本で、易しい本しか読まないために学年が上がると難しい本が読めなくなるからです。そして本を読まないので、ますます読む力がなくなるという循環に陥ってしまいます。

 本を読まないことについては、勉強が忙しいからという理由がよく使われます。実際にはそれほど忙しいわけではなくても、そう言えば通用する風潮があります。

 調査によると、小学生は平均して一週間に二冊の本を読んでいます。一日五十ページ読んでも週に一冊は読めるので、一週間に二冊というのは、毎日五十ページから百ページを読んでいるということです。すると、年間では五十冊から百冊の本を読んでいるということになります。

 しかし、この一日五十ページ読むのに、時間は三十分から六十分かかるでしょうから、勉強が忙しくなったり、読書の内容が難しくなったりすると、読書は後回しになってしまいます。これは大人でも同じです。

 しかし、忙しくなっても読書を後回しにしない方法があります。それが速読です。

(つづく)

マインドマップ風構成図

 記事のもととなった構成図です。



(急いで書いたのでうまくありません)

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