漢字を読む力は、読書量に比例しています。
漢字を書く力は、書き取りの練習量に比例しています。
漢字の書き取りが苦手な子は、書き取りの勉強していないということです。
しかし、小学生で習う教育漢字だけで約千字もあるので、漢字の書き取りは、勉強してすぐできるようになるわけではありません。
漢字というのは文化的なもので、漢字文化圏の独自の文化です。
国語力の本質は、考える力・感じる心を育てることですが、欧米などの漢字圏でない人たちが、漢字を知らないからといって考える力や感じる心がないということはできません。
日本人は、日本語の中で考える力、感じる心を育んでいるということなのです。
漢字が読めることは大事ですが、書けないことはそれほど重要なことではありません。
日常生活では、社会人の多くの人が正しい漢字をネットで調べて書いています。
しかし、漢字を読む力は身体化された能力なので、自然にできるようにならなければなりません。
大事なのは漢字を読む力であって、漢字を書く力ではないのです。
漢字の書き取りは、それぞれの学年ごとに教科書に出てくる漢字をしっかり覚えていれば問題はありません。
しかし、そういう勉強の習慣のない子は、小学4、5、6年生の漢字が曖昧なまま、中学生、高校生、大学生、社会人になってしまうことがよくあります。
漢字の書き取りの間違いがわかるのは、作文を書くときです。
作文を手書きで書くと、「こんな簡単な漢字を間違えているんだ」と驚くようなことが、成績の優秀な生徒の中にもよくあります。
しかし、その子が将来、生活の中で漢字の書き取りに関して不自由なことがあるかというと、そういうことはほぼありません。
漢字に関しては、「大体こういう感じの漢字だった」ということはわかっていて、その漢字を読むことができればいいのです。
だから、漢字の書き取りに時間を費やすよりも、読む力をつけることに時間を費やすことが大事です。
そうは言っても、漢字の書き取りぐらいはちゃんとできた方がいいという人も多いと思います。
そのための方法は、同じ漢字を20マスの原稿用紙に同じように20回書くことです。
漢字の書き取りの力をつけるのに、工夫した方法などを考える必要はありません。
漢字の書き取りの基本は、繰り返し書くことです。
20回同じ漢字を書くと、手が自然に覚えます。
単純な勉強は、単純にやっていくことが大事なのです。
ところが、もう一つ新しい方法があります。
それは、漢字の書き方を暗唱で唱えて覚えることです。
例えば、意外に間違いやすい「友達」の「達」という字です。
これを、「土、点々、横、横、横、縦、しんにょう」などと暗唱で覚えれば、自然に書き順もわかります。
しんにょうの中を、幸福の「幸」という字で書いてしまう人が多いのですが、この暗唱の方法なら間違いません。
「憂鬱」の「鬱」という字は、何回覚えても書けないものですが、これも暗唱で覚えるとすると、「木、缶、木、ワに、米、ヒに3本」などと覚えることができます。
「鬱」には、「リンカーンはアメリカでコーヒーを三杯飲んだ」という覚え方もあります。
もっと初歩的なひらがなやカタカナでも同じです。
例えば、「まみむめも」の「も」という字は、「しっぽを書いて、横、横」と覚えることができます。
カタカナの「サシスセソ」の「シ」の字と、「タチツテト」の「ツ」の字は、同じようになりやすいものです。
「シ」の場合は「点々、下からすくい上げ」、「ツ」の場合は「点々、上から斜めにスー」などと覚えることができます。
こういうことを暗唱検定の仕組みで行うのです。