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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   Spead+Slow=ability   おこじょ

 話し上手の人がいます。しかし、おしゃべりとは呼ばないでしょう。そのことを考えてみますと、おしゃべりな人は、とかく「間」をとることに気が回らなかったり、「間」の必要を感じていない場合が多いのに対して、話し上手とよばれる人は、無意識のうちに、「間」をとり入れている違いがあるように思います。ある風景画で、忘れられない油彩があります。空も建物も道もうす暗いパリの町角。ただ一点、遠景の塔らしきものに朱が入っていて、そこに向かって画面が収斂されていくのです。大切なところを映す「間」のことを思う時に、私はよくこの朱色を見ています。
 間の必要性というのは上記のようにとても大切である。上記の分の賛成理由の一つに、僕の嫌う人のパターンや基準の1つがこれだということである。僕が嫌いになる人の5割に、相手の考えた事を頭の中で整理する間がなく、次の話題に移って、気が付いたら「だよねぇ〜」とか、「あんたのクラスはどう?」とか、「どうすればいいかなぁ〜」と言われると、「俺にゃわかんねぇなぁ。」と交わすしかないような相手である(笑)。
 深く話をすすめると、「間」とか「緩急」が大切な時は、もちろん会話だけではない。僕が知っている話では、野球の投手の話である。なぜ、150㎞/hの速球を投げる、現ドジャースの石井一久投手と、早くてせいぜい135㎞/hしか投げられない、阪神の星野伸之投手がなぜ同じくらい、ひどい時は星野のほうが、相手打者を抑えることが出来るのか、という話である。その理由の一つに、緩急があるのだ。星野の最大の武器といえば、95㎞/hしか出ない超スローカーブを半々で投げることが最大の武器である。石井一久は、その150㎞/hの速球が中心で、持ち球の変化球は、135㎞/hのカーブとフォークを少し投げるくらいである。野球のど素人は、球の速い方が、確実に抑えられると思いがちである。最近の世間は、「剛速球の石井一久」とは言うが「超スローの星野」とは言わず、単なる「星野」という言葉で通しがちである。しかし、よく考えて欲しい。ほぼ確実に150㎞/hを投げる石井は、技術のある打者なら、バットに当てる事もできるだろう。緩急の差も150-135で15㎞/hと、打とうと思えば打てるわけだが、星野は、135-95で、40㎞/hの緩急がある。半々で投げて来るので、予想をはずされたら、ほとんど打てないだろう。その星野が最近活躍していない大きな理由は、能力の衰えより、相手の予想をはずすキャッチャーのリードがいけないからだと思う。石井のような投手は、他に、巨人のアルモンテも、そのなかの一人だと思う。来日前は160㎞/hを投げたらしいが、速球が90%を締めているのでタイミングをあわせるのも簡単で、逆にスライダーを見抜かれても打たれてしまう。
 そこでまたど素人が言う事は、「じゃぁ松坂はどうなの?」ということである。西武の松坂は、確かに156㎞/hの速球だけで打者を打ち取っていると思うが、実はそうではない。「剛速球の松坂」と世間が言ってしまっているから分からないと思うが、松坂は、110㎞/hぐらいのチェンジアップを持っているのである。これは、超スローストレートのようなもので、最近とても流行っている。松坂が相手打者を打ち取れるのは、このチェンジアップがあるから、つまり、緩急を使っているからではないか。
 長い参考が入ってしまったが、第二の理由に、間がないとどうなるかである。モナリザの微笑を思い浮かべて欲しい。確かに、とてもリアルな、すばらしい作品だと思う。しかし、どこかあつくるしくはないか。後ろもびっしりと書いているではないか。日本の特徴が「間」ではないか。前の話に戻るが、これは例外で、アメリカの投手は、緩急を使った投手はたくさんいる。外国人も外国人で、間のない美学があるのだろう。
 確かに、間を使わないで、勢いで済むこともある。間がない、単調なものや話はつまらないし、僕の嫌われる対象になってしまう(笑)。

   講評   jun


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