国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。 ▶ 国語読解クラスのご案内

昨日2566 今日931 合計3497□

　　　その時期　　　ナズナ

　生物界の中でヒトという種を特徴づけてみると、優れた学習能力がほぼ一生にわたって維持される、ということが、第一に挙げられるであろう。
　二十年間の成長期に、何故勉強が必要なのかというと、心も体も一番変化する時期であり、何かに影響を受けやすい時期だ、と世界地理の先生が言った。この時期に私達は知識を詰込めばその知識が死ぬまでの物になるという。聞いた話によるとこの時期が将来で一番印象的な時期らしい。だから、私はその間にいろいろな知識を詰込めばそれに影響されて知識の豊富な良い人間になれると思う。つまり、勉強はよりよい人生を歩むためには大切なのだ。勉強をしないで悪い人生を歩んだという人は多いが勉強をして悪い人生だったというひとはほとんどいない。私も勉強を好まないため、大してよくわからないが親などに聞くとこう言われる。しかし実際上その時期に入っている時は「勉強は大事だ」などはわからないものなのだ。私も中一だから勉強をなぜしないといけないのかという疑問に対してははっきりとした答えがでていない。
　私はよくこう考える。「芸能人は勉強をしていなくても生きていけるのに、なぜ勉強をしないといけないのか」。芸能界に入ると激しい競争世界になるらしい。私と同じ年でも芸能界にはいっている子は勉強をしないで歌だけ歌っているみたいだ。というより、勉強をしていなくてもお金をもらえるため生きていけるのだ。その子がそうやって遊んでいる間に私達はせっせと勉強している。逆に言えば私達が勉強している間にその子は遊んでいる。同じ年でいっしょに勉強しているはずなのに、その子は勉強しないで遊んでいても生きていけるのだ。だから私達は損をしている。といいたいところだが、よく考えればその子は不幸である。もし大ヒットしたとしてもだいたいの芸能人は一定の期間で人気が下がる。もしも人気が下がって今ごろ勉強したいと思っても、もう後戻りはできないのだ。今まで勉強をしていなかったためついていけなくなる。だからやはり私は勉強は大切なものだと思う。また、なにも勉強せずに遊んでいる人がアインシュタインとか、レオナルドのような発明をできるわけがない。このような名誉ある人達は勉強をしていたのだ。だからといって私が本気で勉強しているとは限らないが。（爆）
　「勉強が嫌い」と思うのは、皆同じである。好きな人をさがすより、嫌いな人を探した方がはやい。だけど、いつかその先に見えてくるものがある。それは、勉強をやる人とやらない人の差である。

　　　講評　　　jun

　これは、ナズナちゃんらしい一味違った感想文になったね。第二段落の状況説明の部分は、先生やご両親から聞いた話をしっかりとまとめながらも、その内容を実感としてはつかみ切れていない揺れるナズナちゃんの気持ちが伝わってきます。
　次の芸能人と一般人（？）との比較ですが、確かに芸能人はナズナちゃんに比べたらほとんど勉強する暇などないでしょう。(机上の勉強と言う意味では。)でも、「遊んでいる」とも言い切れないような気がします。楽しそうな笑顔で歌を歌っていたとしても、あくまでもそれは仕事です。先の見えない芸能界だからこそ、遊んでなどいられないのではないかな？そして、仕事をしていれば学ぶことも多くあるのではないかな？
　確かに勉強が好きという人より勉強が嫌いという人をさがす方が早いのが現状でしょう。でも、それは、本当に好きな勉強に出合えていないだけかもしれません。そして、最後に書いてくれたように、勉強をやる人とやらない人とではやはりどこかに違いが生じてくるような気がします。

■書き出しの意見の後は、複数の理由を順に挙げていきましょう。