国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   人間に本当に大切なものとは・・・?   E34

 「テストの点数は人間の価値を測る絶対的な尺度であり得るか」という問題について、A、B両氏の紙上討論とも言える「往復書簡」が掲載された。両氏の主張の一部についての要旨は次のような内容である。A氏 まず、人間の価値ということであるが、どこの学校においても知育、徳育、体育の調和のとれたことだと考えている。だからこそ、「全人教育」ということばが非難しがたく幅をきかせているのである。B氏 今の社会が貨幣を軸として回転しているように、今の学校は点数を軸として回転している。テストはひんぱんにおこなわれ、そのテストで一点でも多くの点数をとろうとして血まなこになっている。そしてこの点数は学校を卒業した後の人生にも何らかの影響を及ぼす仕組みになっている。私の思うに、人生において“競争”は大切だが“テスト”は必要ないと思う。しかし、今の世の中や学校ではテストが最優先されてしまっているのが残念であり、問題である。
 このように、テストが最優先されている原因は何だろうか? 私は社会のあり方が変わったからに違いないと思う。そもそも日本は本来、会社などといった機関は存在せず、子供の頃から親を良く見て技(?)を学び、大人になったら親の家業を継ぐというのが当たり前だったのだ。よって、頭の良し悪しは関係ない。むしろ、効率よく学ぶためには、ある種の“ヒラメキ”が必要とされていた。しかし今はどうだろう? 子供の頃は小学校に通い、中学校に通い、更には高校、大学と進学していき、ヒラメキよりも“知識”を学び、頭に詰め込んでいる。これは大人になってから仕事をしてお金を貰うためであるから、しょうがないと言えばしょうがないのだが、これは本来の人間の姿ではない気がする。
 これの対策として私は、テストのあり方を見直すべきだと思う。まず、英語・国語・社会を勉強してテストで点数をとるのも大いに結構だが、それ以外に“この人はこういう面もあり、こうしたこともできます”などといった、通常であれば“内申点”に含まれるようなことを、テストとは違う観点から、つまりは日常生活の中からピックアップしていけば良いのだ。
 確かに人間を行動から判断するのは難しいため、テストが必要になるのも分かる。しかし、私は過去何回もこの言葉を口にするが、人間は表ではなく裏が大切なのだ。これは私の外見が悪いからこう言うわけではない(笑)。こうしたことを念頭においてか、試験を採用している会社や学校でも、面接へのウェイトが重くなってきている。勉強を頑張って知識を詰め込むのも良いが、私は“試験に役立つ知識を持った人間”ではなく“社会、そして人の役に立てる知識をもった人間”で生きていきたい。

   講評   jun

 毎回ほめ言葉ばかりで申し訳ありませんが、今回もすばらしい内容。問題を提起し、その原因を探り、対策を考えるという構成もしっかりしているし、ユーモア表現、自作名言共によくできています。(もちろんユーモア表現の内容を認めているわけではありません。)
 「“競争”は大切だが“テスト”は必要ない」という意見には同感です。競争自体が悪いものなのではなく、競争の基盤となるものが何かによって、その競争に問題が生じるのだと思います。テストが最優先されるようになった原因を社会の変容という面から考えることができたね。また、対策も自分なりに考えることができました。人が人に内申点をつけるというのはなかなかむずかしいと思いますが、本当に評価されなければならないのは教科の点数よりもその人の生活の仕方そのものですよね。
 結びの名言は言うことなし。社会に出るとこのことを実感します。社会、そして人の役に立てる知識を身につけるのは、試験に役立つ知識を身につけるよりもむずかしいことですが、がんばってください。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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