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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   子供の正しい育て方?   ひろりん

 「赤ちゃん言葉」というものがある。これはその名のとおり赤ちゃんに使う言葉で、大人同士では使うことはない。日本によく流布しており、例えば自動車のことを「ブーブー」犬のことを「ワンワン」ということはかなり有名である。しかしフランスでは赤ちゃん言葉というものはほとんど存在せず、赤ちゃんを「小さな大人」として成人と変わらぬ語りかけをする。日本とフランスの違いは、子供中心の生活をするかしないかということである。これは成人になった時、赤ちゃん時代の両者の違いがはっきりと現れてくるのだ。 まったく違う「日本方式」と「フランス方式」だが、私はどちらが子供にとって良いのか、と言うことを考えた。まず、日本方式を考えてみよう。日本方式では子供を中心に考えて育てるので、子供は親から愛情をうけ優しい子供になる。しかしそれを逆に言えば気が弱いともいえる。欧米と日本の国際会議のニュースを見ていると、欧米の人たちは自信満々に言っているのに日本の人たちはなんとなく自信なさげである。逆にフランス方式では子供を中心に考えるのではなく、子供を一人の人間として一人前にあつかうので独立心が強い子供に育つ。欧米の映画でもそれがうかがえる。しかし独立心が強いだけに家庭への愛情は日本ほど強くはないかもしれない。このようにお互いの長所が相手の短所のお手本のようになっているのである。だからどちらが良い、ということは言い切れない。
 そこで考えたのだが、この二つの育て方の長所をドッキングさせるのはどうだろうか。日本方式の「愛情をたっぷり注ぐ」ということと、フランス方式の「子供を一人の人間として一人前に扱う」ということを合体させるのだ。それは「愛情を注ぎながら自由に育てる」ということになる。それに加え、子供は独立心の強いながらも優しい心をもつようになる。(実際こんなにうまくいったら苦労はないのだが)しかし、日本方式やフランス方式や新方式にしろ、親が愛情をもって子供を育てることには変わらない。大切なのは育て方がどうこうではなく、親の愛情である。

   講評   yuka

帰ってきましたー。日本、暑いねえ…
ネット環境も何とか整い、ひろこちゃんの作文も無事読むことができました。

さて、今回のテーマは「子育てについての国際比較」。日本とフランスが比較されています。

要約部分。よくまとまっています。無駄なく、主題を明確につかんでいます。

本論部分。「私はどちらが子供にとって良いのか、と言うことを考えた」というように、主題に対するアプローチの方向を明確にしている点、とってもいいね!また、「日本は」「フランスは」というように、それぞれの側面から主題を考察しているのも、大変よい!!

ただ、考察が少し浅い印象を受けます。「子供は親から愛情をうけ優しい子供になる。」というのは、少々飛躍しすぎに感じる部分も。子どもとして扱われることが、どうして「優しい子ども」になると考えるのか、その根拠を述べてゆこう。

そして、「独立心が強いだけに家庭への愛情は日本ほど強くはないかもしれない。」という意見も同様。一緒にくっついているから家族思いなのか、というと、そうとも言い切れない。家族関係の距離感というものは、一見するだけでは測れないものなので、もう少し慎重に意見を述べた方がいいかも。

また、本論部分は「逆にフランス方式」というところで、段落をかえた方が構成がより分かりやすくなるね。

結論部分は、たいへんよくまとまっています。ひろこちゃんの言うように、一番大切なのは「親が愛情を持って子どもを育てること」。そして、それが子どもに正しく理解されること、なのかもしれません。

思春期の子どもの犯罪が騒がれた頃、犯人の子どもの両親が「とても愛情を持って育てたのですが…」というようなことを言っていたことがあります。うーん、難しい!


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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