国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   最近、と言っても   勘吉

あらゆる面で伝統的な日本文化とは異なる欧米の文化を、明治の開国とともに一気に、しかも広範囲に輸入し消化する時、高度の文化文明を簡潔に表現する力をすでにもっていた漢字という言語要素が日本にあったことは、幸運なことと言わねばならない。欧米先進国の言語におけるギリシャ・ラテン系の造語要素に匹敵するものをもたない国有語だけで、社会の近代西洋化を始めなくてはならない多くの国々では、教育、学術研究、そして社会の運営までが、いかに大変なものであるかをよく知っている私にとって、日本人の多くがいまだに日本語にとっての漢字のありがたさを十分に理解していないということは残念と言うほかない。
今、わたし達は、いろいろな言葉を書いたり話したりすることが出来る。その言葉の中でも一番古く使われているのは、かな文字である。かな文字は、平安時代のときに初めて使われたものである。もし、平安時代のときにかな文字が発明されていなかったら漢字だらけだったかもしれない。そんなに大切なかな文字を含めた日本語があるのに何で水をいちいちウォーターと言い、いちごをストロベリーと言うのかわたしには分からない。あらためてふり返ってみた。でも、わたしには、そういう事はないと思う。
父にこのことについて話を聞いてみた。すると、父は、「日本語のきれいな響きや意味などを十分に理解していないと外国語でも相手にうまく伝わるような表現が出来ないし、外国人から見たら日本人という存在を軽く見られる。」と言っていた。わたしは、作者と同じいけんがある。さきに述べたように作者は、外国語を何で使うのか日本語を使えばいいのにと言っている。わたしも作者と同じく外国語と日本語を使い分ければいいのにと思う。
日本語の中に英語を入れるということは、まだまだ日本語が未熟なのではないだろうかとわたしは思う。だから、わたしの父が言ったように日本語が出来ない人は、外国語も出来ないということがあっていると分かった。

   講評   yue

勘吉くん、こんにちは。今回の感想文の課題文は、難しい言葉が多く使われている上に長く、内容もかなり奥の深いものでしたね。それにもかかわらず、じょうずに要約できているのは、さすがです。きっと何度もも読み返し、じっくりと考えたのでしょうね。

★「そんなに大切なかな文字を〜うのかわたしには分からない」→「ストロベリー」や「ウォーター」は、あくまでも作者の挙げた例です。現代の日本人は、勘吉くんも私も、自分では気づいていないうちに、日常生活の中で外国語を使ってしまっているはず。例えば、「さようなら」を「バイバイ」と言ったり、「ありがとう」を「サンキュー」と言ったり。「ショックだなあ」などと、つい言ってしまうことがありますね。そういう例を、上に挙げたもの以外に、勘吉くんなりに考えて、文章に入れてみてください。
★「かな文字」についてしっかりと調べ、書いていますね。でも、かな文字は書いたり、読んだりするときの文字。課題文の作者が言っているのは、話し言葉の中の外国語です。書くときには、私たちは「Thank you」を「サンキュー」とカタカナで書いたりして、ちゃんと日本語であらわしているのです。実際の会話の中で、外来語やカタカナ日本語を使ってしまっている例をいろいろと考え、それについての意見をまとめてみましょう。
★最後の段落に、「では、日本語に誇りをもって、美しい日本語の表現を使うためにはどうすればいいのか」というふうに、解決策を入れてみるとなおよいですね。感想文も一種の作文ですから、勘吉くんの個性を生かした意見を出すと、読んでいる人は納得できます。書いてみてくださいね。

●「平安時代のときに」→「時代」と「とき」は同じような意味ですから、どちらかひとつだけにしましょう。
●「でも、わたしには、そういう事はないと思う。」→「でも」は、できるだけ使わないこと。「しかし」「だが」などに置き換えてくださいね。

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