国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   今思うとあの頃の私は   にわとり

字が読めないことを意識しつつページをめくり、「ここには何が書いてあるのだろう」と思い、もどかしい興奮をおぼえたことがありますか———ちょうど開かずの間の戸を見るように。「ここに書いてある字が読めたらなあ」と、強く思いました。幼い日に読んで血をわかした本が、後年読み返してみると、思いの外につまらなかったりすることは、間々あるものです。
 私にも似た話がある。小学1〜2年生くらいのとき、お父さんが「日本昔話」の本を買ってきた。一休さん、猿蟹合戦、舌切り雀などを買ってきてくれて、初めて読む内容だったからとてもおもしろかった。今は、内容をほとんど覚えている。覚えるくらいまで読んでいた自分をすごいと思う。でも今は古本屋さんに売ってしまって読めないけど3週間くらい前に家に残っていた1冊を久しぶりに、と思って読んでみたら(内容をほとんど覚えてるのに…)全然おもしろくない。何で1〜2年の私はこの本にはまれたんだろう、と思う。おもしろくないというか悲しい所が嫌というほどあるから思えなくなったんおもしろいとだ。1〜2年のときは悲しい所がわからないからあんなにはまれたんだ。その話を読みおわった後、なんだか気持ちがとても暗くなった。
「もうこの本を楽しいとは思えないのかなあ。」
何度読んでも面白いとは思えない。他の人に見せると
「面白いじゃん。この話。」
といわれる。まるで鏡にうつしたかのようにみんながみんな同じ感じ方をするはずないけど。(そんなことがあったら恐いよね 私は平気だけど(笑))
「十人十色」ということわざのように1人1人の感じ方が違うということがわかった。

   講評   jun

 「漫画は読むけど、本はあまり……。」と言っていた沙織ちゃんですが、これはぴったりの実例を書くことができたね。低学年の頃に読んだ昔話の数々。きっと沙織ちゃんは、そのおもしろさに、とりつかれたように何度も繰り返し読んだのでしょう。ところが、6年生になった今、久しぶりにかろうじで一冊だけ残っていた本のページをめくってみると……。もはやあのときの感動はなかったのね。さらに一歩踏み込んで、それはなぜかを考えてみたところがいいですね。その物語に秘められた悲しさによって無邪気におもしろいとは思えなくなっていたというわけですね。これは、一冊の本を通して自分の成長を知ったいい例です。また、「鏡にうつしたかのようにみんながみんな同じ感じ方をするはずない」というところも印象的な表現です。最後は、ことわざを引用してまとめることができました。

■ キーワードの「人間」が入っていなかったのが残念。次回は忘れずに入れてね。
(今学期の主題のキーワードは、「わかった」ではなく「人間」だからね。)
▲「悲しい所」→「悲しいところ」 このような場合の「ところ」はひらがなで書くのが普通です。

                        

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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