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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   わいわいにぎやかサファリパーク♪   キティ


わいわいにぎやかサファリパーク♪
「うわー!すごーい!ライオンだよ、ライオン!ガオーッ!って言ってる!」

夏休み、私は兄弟と一緒に町内の子供会バス旅行に参加した。行き先はサファリパークだ。
 はじめ私はサファリパークなんてただの小さな遊園地だろうと思っていた。しかし行ってみるとそこは動物園、公園、そして牧場がある広い広いところだった。私たちはサファリパークを園内バスで一周した。ライオンのいる草原をバスはズンドコ走った。暑さのためか、ライオンたちはつかれていて草むらで体を休めていた。今サファリパークにいるライオンの数は、メスが十九頭、そしてオスはたった一頭だけだ。ライオンの世界はこんなふうだとテレビでみたことがあるけれど、実際にそれをみるのは初めてだった。ふーん、テレビもなかなか本当のことを言うのだな。
 私はライオンたちをぼんやりと見ているうちに面白いアイディアがもくもくとわいてきた。
もし人間の夫婦がライオンたちのようだったら・・・!?そうだとしたら、オスにとっては楽な暮らしが待っているだろう。例えば、メス一が料理をする。メス二が洗濯物を洗う。メス三が肩手足をもむ。メス四は部屋の片付けをし、メス五がお相手をする。という風に。
 そしてその逆も面白い。メスが一人で、オスが十九人いたら、メスだってとっても楽チンなはずだ。
メスは家での〜んびりとオスたちの帰りを待っていればいいのだから。例えばオス一は銀行に勤めてお金はガッポリ貯まる。オス二は旅行会社に勤めてそこからもお金がどっさり。オス三は歌手でいつも変なメロディーをうなってくれる・・・。
 そういえば私も今日は(お父さんが何人かいたらいいな)と思ったものだ。算数の勉強をして、分からない問題にぶつかった時のことだ。お母さんまで困った顔をしてイスにどっかと腰かけて、
「今ここにさ〜、頭のいい『先生』のようなパパがいれば聞けるのにねー。・・・しょうがない。答えを見るか。」
なんて言っている。お母さ〜ん。《父は二人も持てぬもの》だよ。
 しかし、ふと私はお父さんが二人いても悪くないなと思った。一人は遊園地や動物園につれていってくれるユーモアたっぷりの面白いお父さん。そしてもう一人は勉強を教えてくれる天才的に頭のいい真面目なお父さん!両方のタイプがいれば鬼に金棒だ。
 お母さんは二人以上いると困ってしまう。なぜならお母さんがたくさんいると、誰かが必ず子供たちの勉強に集中できるからだ。そうしたら私たちはとっても大変になる。家事と私たちの勉強を少しずつ見ている今の母が私にとって一番都合がいい。それにお母さんがたくさんいたらどっちになつけばいいのか分からないし、なんだか気持ち悪い。お母さんは一人で十分だ。
 ライオンの草原から今度はトラの所へ行った。トラはなぜかオリにいた。オリはとってもせまそうで、中を何度も何度も回っていた。なんだかかわいそうだった。そしてクジャクがたくさん自由に走りまわっている公園へ。そこは動物をさわったり、ぐっと近くで見ることができるすてきなで広場だ。
「メーーーメーー!」
ヤギが鳴いてる。私はヤギはあまり好きではない。私はひつじ年生まれでヤギとは親戚みたいなものだが、どうしても好きになれないのだ。くさくて気持ち悪いし、角を触るとメーメー鳴くし、人前で平気でウンチをぽとぽとするからだ。クッキーを食べながらオリに入ってみると、ヤギが突然私に向かって走ってきた。私のクッキーめがけてジャンプしたのだ。
「ひぇ〜〜★」
私はびっくりしてクッキーを放り出し、オリを抜け出して大きな木のところまで走った。まるで寿命が十年縮んだようだった。後ろを振り返るとオリの中では、ヤギがおいしそうに私のクッキーを食べている。よく見てみると門に、
《食べ物を持ち込まないでください。危険です。》
と書いてあった。
私はますますヤギがきらいになってしまった。
「メーーーメーーー!」
私の耳元で鳴き声がした。ぎょっとして振り向くと今度は私の周りにヤギがたくさんいる。だれかがオリの門を開けっ放しにしていたのだ。ヤギが何匹も何匹も逃げていた。このとき、飼育係が二人すぐに駆けつけた。そして飼育係りは手をたたきながら、オリに入ってみせた。すると、ヤギも一緒に踊りながらオリに入っていった。まるで「ハンメルンの笛ふき男」のライブをみているようだ。
 しかし一匹だけ外に残ったヤギがいた。ヤギの世界にもこんなヤツがいるんだな。
よく見るとお腹の左右がまるで風船のようにふくらんでいる。そーっと近づいて、そのおなかをそーっと触ってみると、そのおなかがピクピクっとした。なんだか気持ちいい触りごこちだ。
私はだだの肉だと思って、もう一回触ってみた。とってもやわらかいものが入っているような感じがした。すると後ろから、
「その子はね赤ちゃんがいるのよ。だからみんなと一緒にいるのをいやがるの。」
と飼育係の声がした。私は
「いつ頃生まれるんですか?」
と聞いてみた。
「そうね。あと二週間ぐらいはかかるでしょ。」
と言って、飼育係の人はまたオリから逃げようとしているヤギを追いかけて行った。
 他にもたくさん動物に出会ったが私はライオンとヤギのことが一番心に残った。
ヤギは赤ちゃんがお腹にいると、左右にお腹が膨らむということが分かったし、この時はみんなといるのを極端に嫌がるということも。人間とはやっぱり違うのだ。それにライオンはお父さん一頭につきお母さん約20頭だから、人間には想像もつかない世界だ。
サファリパークに来て感動した。今度は家族で行きたいな。隣で気持ちよさそうに寝ている弟の顔を見ていたら、私もなんだか眠くなってきた。

   講評   yuu



 マリアちゃんの干支は羊だったのね,φ(・_・) メモメモ
 サファリパークにはたくさんの動物達がいたよね。その中でも、とくに心に残ったライオン、山羊をクローズアップしてくれました。
 情景描写と心情描写のバランスがとても整っていて、きれいですね。作文には「出来事」と「気持ち」を書くということは、もちろんマリアちゃんもよく理解してくれていると思います。

 たとえば、ビデオテープにサファリパークで遊ぶマリアちゃんを録画すれば、その記録(絵・画像)は、ずっと残しておくことができますね。楽しそうに洗っているマラちゃん。山羊に追いかけられて冷や汗をかくマリア姫(笑)。大きな象を珍しそうに見上げるマリアちゃん。などなど、マリアちゃんの体験した出来事は、そのほとんどのものは残しておくことができるでしょう。何年かたって、なつかしく『2002サファリパークinまりあ♪』のビデオテープをみんなで見たりもできるわけです。
 しかし、残念なことにそのときの「マリアちゃんの心の中」までは、ビデオに映っていないわけです。
 ライオンを見ながら「オスがうらやましいな〜」。
 山羊を見ながら「羊のほうがいいな……私の干支だし」。
 このような感情は、マリアちゃんだけの大事な気持ちなのです。わっはっは!!と笑いながらも、実は心の中で「こわいよ〜〜〜( ;_; )」と泣いているかもしれません。


 「出来事」&「気持ち」のセットをいつも忘れずにこれからも作文に取り組んでみましょう!
 上手なたとえ表現がたくさんありましたo(^▽^)o

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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