国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   先入観   れもん

 花の絵を描き始めるとき、心は画用紙のように真白でありたいと思っている。色々な花を見ていると、人間の社会と同じだなあと思ったりする。花の下にある葉の一つ一つを、さらにその下にある土の中にある根の美しさを、花びらの中に描けるようになりたいと思っている。
 私はこの話を読んで、どんな花でも、それぞれに良いところがあるのだから、先入観をもってはいけないのだな、と思った。
 私にも、似た話がある。あるところで、となりのクラスの人から、
「あの先生はこわいよ。」
とクラス全体の人に言われた。そして、その先生の授業の時間がやってきた。その先生がこわいという噂はクラスの人全員が知っていたので、しばらくの間、みんな沈黙で授業を受けていた。すると先生が、
「なんでみんな沈黙なの。」
と聞いた。すると、友達が
「だって、となりのクラスの人が先生のこと、こわいって言ってたんだもん。」
と言った。すると、急にその先生が笑い始めた。なぜなら、本当はとてもおもしろい先生なのだが、となりのクラスの人に
「こわい先生、と言っておいて。」
と頼んでいただけだったからだ。ある意味で私たちはそのわなにかかってしまったということになる。その後、その先生の授業を受けたが、ものすごく面白い先生だった。このように、先入観を持ちすぎていると、損をしてしまうこともある。
 しかし、そうかといって、先入観を持っていないと、大変なことになる。サングラスをして、包丁とピストルを持っている人がいたとする。もし、先入観が全くなかったら、その人に話しかけているかもしれない。確かに、その人にもよいところはあるのだろうが、サングラスをかけて、包丁と鉄砲をもっているときに話しかけては、まるで、殺されにゆくようなものだ。
 先入観とは無くてはいけないが持ちすぎてもいけないものだと思う。ただ、特別な場合ののぞいては、なるべく真っ白な心で人や物事を見ていくことが大切だとわかった。

   講評   nara

 この先生はお茶目だね。「先入観に惑わされるな」ということをユーモアを持って教えてくれたわけだ。私たちは、人の噂や外見などで、さまざまな先入観を持つ。それを見直すいいきっかけになったね。今回は、先生がしかけたわなだったし、種明かしをしてもらったから、一見落着した。だけれど、もしかしたら、ずっと種明かしがされぬまま、それが先入観だと気づかないまま、物事を判断していることもあるかもしれないよ。自分自身が「こうだ」と思っていることが、先入観によるものではないかと、立ち止まって問いかけてみる必要もあるのかもね。
 先入観が全面的に悪いわけではなく、危険を避けるセンサーの役割をすることもあるのだね。これは、経験的に「この場合はこういうケースが多い」ということから導き出されたものだろうから、意味があるのだろうな。プラスとマイナスの両面を考えたのはいい構成だ。
 最後はすっきりしたね。まずは、目と心にかかっている先入観というフィルターをとって、物事に当たることが必要なのだね。

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