創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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終わり れもん
あれは今からちょうど、一年ほど前、つまり私が小学校四年生の時の九月二十八日のことだった。2001年九月二十八日、日本中に衝撃が走った。さあ、これはなんのことだか、皆さんはわかるだろうか。そう、長島前監督の勇退会見があった日だ。
その日私はいつもどおり学校に行っていた。私は大の巨人ファンだからいつも下校中は、巨人のことしか考えていない。そして、その日の下校の時、ふと、思ったことがあった。家から五メートルも離れていないところにきたとき、ちょうど、その前に中日の監督を辞めることにきまった星野中日前監督のことを考え、(あっそういえば、長島監督ももう、六十五歳だからそろそろ巨人の監督を辞めるかもしれない。その時自分はどうしているかな……。)と考えていた。
「ただいま。」
と、家に帰ってきて、いつものように、一階のおじいちゃんとおばあちゃんの部屋に行くと、おじいちゃんが、
「ねえ、大ニュース!!長島監督が辞めるんだって。」
と言った。おじいちゃんはいつも、私のことをからかっているので、私は(また、冗談言って、さっき考えていたことがあたるはずない。)と思い、どうか、本当ではありませんように、とうそだと思いながらも願い、
「うそでしょ。」
と聞いた。すると、おじいちゃんは、
「本当だって、ニュースを見てみればわかるよ。」
私は半信半疑で、チャンネルをかえた。なんと、勇退会見の様子がうつっていたのである。
私はまるで、きつねにつままれたような気持ちになった。自分が見たことを自分で信じたくなかった。どうか、夢でありますように、と願ったほどだ。けれど、それは夢ではなかった。どのテレビ局のニュースでも、長島監督の勇退会見のVTRの様子がながされていた。それでも私は信じたくなかった。
しかし、それを認めなくてはいけないときがきてしまった。九月三十日。長島監督の勇退セレモニーと三人の選手の引退セレモニーが東京ドームで行われた。それを見たとき、(ああやっぱり本当だったんだ。)と実感した。
確かに今は長島監督ではなく、原監督だ。けれど、誰もが長島監督のことを忘れることはないだろう。けれど、私はこの経験から、何事にもが終わりがあるのだということが改めて分かった。
講評 nara
たまたまテレビに長島監督(あ、元だね)が出ていたけれど、ユニフォーム姿の方が、やはり彼のキャラクターを引き立てるのだろうな、と思ったよ。ペナントレースもいよいよ終盤。れもんさんの応援にも力が入ることだろうな!
9月も楽しく進めていこう。
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
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