創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自然   エガ

 ラップランドの夏の森に一歩足を踏み入れると、まず最初に出迎えてくれるのは、美しい若葉の緑でもなく、色鮮やかな草花でもなく、実はおびただしい数の蚊やブヨの大群なのだ。だから森に入る旅人は長袖、長ズボン、そして蚊よけ帽子をかぶるのが鉄則となる。ところが,森の本当の美しさは、嗅覚・聴覚・触覚など五感のすべてが解放されてこそ初めて見えてくる。五感のすべてを解放し、全身で森と対話した時、初めて森は私を受け入れてくれる。ラップランドの森の夏は短い。蚊たちはこの短い夏の間に、必死で生きて子孫を残そうとしている。夏の森に侵入してきた私の肉体から血を吸いとろうとするのは森の自然の摂理そのものなのだ。
 私たち人間は自然の一員である。しかし、現在の人間は自分に都合が悪い生物や、使えない生物を排除しようとしている。確かにゴキブリや蚊などの生物は何に使えるかさえ分からない。しかし、本当に使えない生物などはこの世に存在しない。いや、考え方を変えれば、「使えない」とい特別な役目をしているとも考えられる。しかし、そうと分かっていても、私たちはすべての自然と生きていくなんてことは難しい。それではどうすれば私たちは自然と生きていくことができるのか。
 その方法として、私たちが普段から自然と接していくという方法がある。普段会わない生物はどうしても邪魔者、役立たず、などと思ってしまう。しかし、普段から自然とともに生きていき、すべての自然のよさ、というものを見つけたり、また、見慣れてしまえば、かわいいなんて思うかもしれない。(俺は絶対思わないけどな…特にゴキブリなんて…(笑))
 だが、まわりを見渡せば分かるように私たちの周りからどんどん自然が消えていっている。私たちが普段見る自然などせいぜい蚊やゴキブリや公園に残った少量の木くらいだろう。そのために、私たちが自然に接する機会はどんどん減少している。そのために、やはり自然を保護するということが大切になってくる。
 よく考えてみれば、自然に接しなくなったのも私たち人間が、自然を自分たちがすうみやすくするために大量に伐採したからである。自分の都合で自然を破壊している私たちにとって自然と接することなんて許されるかどうかも分からないが人間も自然の一部。もしかしたら、このように自然を破壊し、役に立たないと思われる生物を排除することも自然の一部かもしれない。そう考えると私は自分がないをすればいいのか分からなくなった。

   講評   jun

 要約と状況説明の後に人間が自然と共に生きていくための複数の方法を考えることができたね。たとえそれが自分たちに不都合の自然であっても正面から受け止めていくことが大切だね。ゴキブリだって慣れてしまえばかわいく思えるもの(かな)。先生はまだゴキブリには慣れていませんが、ときどき現れるヤモリにはすっかり慣れました。つぶらな目が結構かわいいものです(笑)。
 地球と対話をするためには、素のままで向き合わなければなりません。快適さを手に入れてしまった私たちにとって、それはなかなかむずかしいことですね。自然の営みは決して人間を中心に行われているわけではありません。エガ君は、人間も自然の一部だから人間の行為も自然の一部なのでは……と考えたようですが、人間の意志一つで自然をより良い方向に軌道修正できるとしたら、自分たちに不都合な自然を切り捨てるのではなく、享受する方向に変えていくことも必要でしょう。自然を自分の都合のいいように操作するのではなく、ありのままの自然を受け入れ、その中で幸せを見つけていくことができたら、私たちは初めて自然と調和して生きていると言えるのでしょう

☆字数もたっぷり。あっという間に書き上げてしまったね。キーワードもすべて入ってテストは合格です。おめでとう!

                        

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