創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   一位になるには・・・   いうや

「タタタタタタタ・・・・・。」
 ぼくは今、野球部に入っている。このごろぼくの野球部は、終りの体操をする前に、ベースランニングのタイムを計っている。ベースランニングとは、ホームベースから一塁を回って二塁を回って三塁を回り、またホームベースに帰ってくるまでのことだ。ぼくの入っている野球部の人は、みんな名づけて「ベーラン」と呼んでいる。この「ベーラン」は、足が早い子やそうでない子も、ほとんどの子はやりたがる。キャッチボールなどが長引いて、「ベーラン」をやっている時間がなくなって中止になってしまうと、
「え〜〜〜!ベーランやらないの。やろうよ〜〜〜。」
と、キャプテンに言う人もいる。ぼくの入っている野球部の中で「ベーラン」は、人気者だ。
 ぼくは「ベーラン」を最初にやった時17秒80前後だった。しかしその次の日に計ったときは、17秒94に落ちた。一ヶ月ぐらいずっと17秒70から、18秒40の間で上がったり下がったりいて三位どまりだった。そのときの一位の人は、Mさんといい、多分17秒40前後で、二位のNさんは17秒70前後だった。「ベーラン」をやり始めてから1ヶ月たったある日、ぼくは一気にタイムが上がったのだ。なんと16秒88に!それも16秒台の人は、ぼくのチームでたった一人だ。そのときは、ぼくが一位で、二位が前一位だったMさんで、三位が前二位だったNさんに変わっていた。その後も、16秒81、16秒83、16秒77、16秒71とあがっていき、ついに今は16秒64にまで上がっている。どうしていきなりタイムがあがったのかよくわからないけれど、多分「ベーラン」をやる時のコツがわかってきたからなのかもしれない。とにかくタイムがあがった時は嬉しくて、家に帰ったらすぐ母にそのことを伝えた(笑)。その後、どうして足が早くなったのか不思議で考えていたら思いついた。「多分、最後の三塁からホームベースまでの間を死ぬ気で走ったからかな〜〜〜。」と思った。多分そうだと思う。
 「努力するものは報われる」ということわざがあるように、最初はだめでも努力して毎日きちんとやると、最後にはいい結果が出る。一番になるということは、人間にとって努力の成果だと思う。

   講評   huzi

將君が野球部で頑張っていることは、作文や電話でいつも話題に上がるね。小学生でここまでしっかりと部活に取り組める体験はすばらしい(何度も言うけど…(^_^;)。学ぶのは野球の技術だけではなさそうだ。

☆<●書き出しの工夫>、「タタタタタ…」とベースを回る音を入れたのはうまい。こういう音は、表すのが難しいでしょう。「タタタタ」は、注意しながらすばやく走り抜ける音だね。なんだか、忍者のよう?

☆<●体験実例>も、一つ一つのできごとをていねいにすくいあげながら書けています。「ベーラン」というの? 練習の中でも、「ベーラン」は人気者なんだな。きっと、子どもは競い合うことが好きなんだと思う。前の日の自分のタイムよりよくなるか、友達をぬかすことができるか。そんな気持ちでしょう。
タイムの上下まで、よく覚えていますね。コンマ何秒という細かな違いが、走る人にとっては大きな意味を持つんだね。そして、今まで三位だったのが一ヵ月後、一気に一位になった時のうれしさといったら! 大急ぎで家に帰って、報告したほどなんだね。ずっと頑張ってきてよかったね。

☆<●一般化の主題>、とてもよいことが書けているよ。もともと足が早いという素質があるのとは別に、人間には「努力して向上する」という素質があると聞いたことがあります。そして、「努力できる」素質のある人が、最後まで努力しきって、一番になることも多いんだよ。最初からスターのように一位になれる人にばかり、目が行きがちだけどね。

☆字数もたっぷり。よくできました。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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