国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

昨日2346 今日2300 合計52210
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   決断の仕方   ベッカム

 自分で判断し決断し行動する。簡単なようにみえて、じつはとてもむずかしい。われわれでも、ときとして判断に困り、大勢の意見に依存してしまうことも少なくない。しかも、そうしたほうが楽であることも、また事実である。その判断が、かりにまちがっていても、自分自身に責任があるわけではない。まして、その責任を追求されることはない。その意味でも、自分自身で判断するより、はるかに気楽である。したがって、主体的に判断して、行動したいという欲求をのぞけば、ともすれば他人や集団に依存して行動してしまいがちになる。おとなでもこんなことがよくあるとすれば、いまだ判断力に欠ける子どもたちの場合、どうしても他人依存になってしまう。しかし、われわれが社会生活を送っていく以上、自分で考え、自分自身で判断しなければならないことは当然のことであり、ときには厳しい決断を迫られることも少なくない。
 自分で判断し主体的に行動することは大切だ。なぜなら、自分で決めたことなら後悔しないからだ。たとえば、友達に勧められて、自分がほしかったのとは違うものを買ってしまったとき、やはり自分のほしかったのを買えば良かったと後悔するが、自分の思ったとおりに買えば後悔しないで済む。それに、物を買う時に迷ってしまったとして、どちらかを買い、家に帰ってから後悔しても自分で決めたことだからと言うことで納得行くが、もしも友達に勧められていたとしたらなぜ自分で決めなかったのだろうと後悔してしまう。
 一方、話し合いや自分よりも経験を積んだ人の意見を聞いて物事を決めることにも良さがある。なぜなら、自分よりも経験を積んでいる人の方が正しいことを知っていることが多いし、話し合いなどで自分の知らない、とてもためになることを聞けることがあるからだ。たとえば、話し合いでAという場所に最初は行きたかったのに、経験豊富な人のその人のAという場所の悪いところを聞きBという場所に移るということがあるからだ。ぼくも小学校最後の遠足でどこに行くかを決めるとき最初はスケート場へ行きたかったけれど、先生の意見などを聞き、ディズニーランドに行くことになりスケート場に行かなくて良かったと思っている。
 自分で判断し主体的に行動することにも、話し合いや自分よりも経験豊富な人に意見を聞くことにもどちらにも良いところがあるが、一番大切なことは、「人間というものは、結果からことのよしあしを判断する」という名言があるように結果が良い方向へと進むことだ。その場その場で最善の決断をくだせば良いのではないだろうか。

   講評   nara

ベッカム君の作文のよさは、長文で取り上げられていることを、身の回りの実感あふれる具体例に置き換えて、論を展開していくことだ。具体例の用い方がうまいのだね。今回も、自らの体験をうまく取り入れられている。
 この作文を読んでいて浮かんだのが「臨機応変」という四字熟語だ。自分のスタイルを固持するというのは、ある意味格好よさもあるけれど、硬直してしまっては思わぬ失敗もある。臨機応変に対応して、最善の決断をくだせるのが一番よいのかもね。もしかしたら、主体的に行動することと、人の意見を聞くこととは、正反対のものではなく、同時に成り立つものかもしれないよ。どうしたら、同時に成り立たせることができるか、考えてみるといいね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)