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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   判断   A.L

 自分で判断し決断し行動することは、簡単なようにみえて、じつはとてもむずかしい。主体的に判断して、行動したいという欲求をのぞけば、ともすれば他人や集団に依存して行動してしまいがちになる。つまり、自分で考え、判断し、決断するといった作業になれていないといってよい。
 項羽と劉邦の例がある。この二人は全く正反対な性格だ。項羽の場合、ほとんど自分で決断し行動していた。項羽の親は項羽が幼い頃に死んでいたため、項羽は叔父の項梁に育てられた。項梁は項羽に文字を教えたがものにならず、剣術を教えても上達しなかった。よって、項梁は項羽を叱ったが、項羽は「書はもって名姓を記すに足るのみ。剣は一人の敵、学ぶに足らず。万人の敵を学ばん。」と答えた。そこで、項梁は兵法を教えたが、項羽は要点をつかむとそれを放り出してしまった。また、鴻門の会では部下の范増が劉邦を殺すように進言し、また会の前には項羽も承知しておきながら結局は事を起こさなかった。范増は項梁と項羽が旗あげして長江を渡河した直後から部下になり、項羽とは信頼関係を築いていた。しかし、項羽はそのような関係でも自分で判断していた。
 逆に劉邦はほとんど部下の判断で動いていた。背水の陣で有名になる韓信は、一兵卒でしかなかった。しかし、劉邦の部下の推薦でいきなり大将軍まで位をひきあげられてしまった。また、良いと思った部下の進言は、誰にも相談せずにその場で進言を聞き入れ、命令を下してしまっていたため、他の人にその事を言ってみたら実はその進言が余り良くなかったことがわかり、命令を取り消したりすることがしばしばあった。
 自分で判断することも、他人の指示に任せるのも目標を達成させる手段である。よって、一番大事なのはどちらの手段を使っても目標を達成させられることである。

   講評   nane

 要約はもうちょっと長くしてもいいよ。
 項羽の例は、くわしく書けたね。「書はもって名姓を記すに足るのみ。剣は一人の敵、学ぶに足らず。万人の敵を学ばん。」などというエピソードを入れると、実例は長く書ける。説明だけだとどうしても短くまとまってしまうから、こういう印象的な出来事を入れるようにこれからも書いていこう。
 劉邦の例も、同じように具体例を書けば、もう少し長くなったのではないかなあ。
 それぞれの段落を同じぐらいの長さで書いていくと、字数の調整がしやすくなる。今回の目標は800字だから、一つの段落を200字ぐらいの検討で書いていくといいよ。
 「一番大事なのはどちらの手段を使っても目標を達成させられることである。」という総合化は、これからも応用できる。手段で論じているときに、目的を見直すというのは実生活でも使えそう。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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