国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   何ごとぞ花見る人の長刀   ういま

 花見に平素の身分・階層を持ち込むのは野暮というものである。桜の花は、日本人のシンボルとして、大共同体意識の中核に置かれたが、現代の花見では小共同体の仲間がつれだって出かけることが多い。花見とならんで月見と雪見がある。三つともうつろいやすいものである。それを惜しむ心、そして自然の有移転変をながめては、人の生命のはかなさだけでなく、社会もつねに移り変わってゆくのだという気持ちが、日本人の心のどこかに絶えず潜んでいる。そもそも日本人は「見る」ということに重要な意味を与える。つまり、口にしなくても互いに通じ合える、ということである。そこで花見などの観賞行為が日本文化のなかでのコミュニケーション方法なっている。花見は最も庶民的なマス・レジャーであるのも故なしとしない。
 僕は日本人の口にしなくても通じ合えるというコミュニケーションがとても好きである。理由はかっこいいから。(笑)このコミュニケーションはそんな簡単な言葉で言えるほど薄いものじゃないと思うけど、なんか大人っぽくて魅力的だ。心で通じ合える人間同士だったら言葉では言い表せないほどの絆でつながっているに違いない。
 もうひとつの理由は、日本文化として人々が大切に守ってきたものだからである。昔の人もこのコミュニケーションを使っていたと思うと、とても捨てきれない文化である。きっとこれからも続いていくだろう。
 確かにもし、自分の思っていることが相手に正確に通じなかったりしたら不愉快である。例えば、仕事上では、はっきりと言わなければならない。なにかの約束の時にはしっかりと伝えたいことをいわなければならない。こんなぐあいに、はっきりと言わなければならないときもある。だから僕は必要な時には使い分けることで気持ちが通じ合った友をつくっていこうと思うのである。

   講評   muri

とてもすっきり、さっぱりとまとまりましたね。字数は、758字。758字のわりにかるーい印象なのは、要約のボリュームが333字と、全体の3分の1以上を占めてしまっているから。4段落構成の展開もきっちりできているので、理由の部分や結論部分をもう少し厚くてきれば、バランスよくなります。前回原稿用紙の方のコメントに「要約が短すぎ」みたいなことを書いたので、今回は気にしてくれたんだよね。違う? 複数理由の提示は今回もいいですね。特に「かっこいいから」というのを第1理由に挙げているのは、意表をつかれましたが、すごくいいです。どっぷり日本人で日本人であることに疲れ気味の私はこういう発想に出会えると、生き返るような気分になります。(ちょっと大袈裟)第2理由も第1とバランスがとれた理由付けだと思います。更に結論「反対意見への同意」も前段とのつながりがよく出来ています。だからこそ、これらの意見をもうちょっと詳しく述べてほしかったなぁ。今回体験実例が入っていなかったのは、実例を挙げるのがちょっと難しかったからだと思いますが、例えば、「言葉なしに意志が通じたときの気持ち良さ」や「花見や月見の実経験」(ある?)等を書いてみてはどうでしょう。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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