国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   個人として   ひろりん

 ドイツと日本。この二つの国を「文化」という点で比べてみると、大きな違いがある。それは、「市民の意識の堅固さ」だ。ドイツでは個人としてのありかたが独立的で、社会というものはこういう人達の寄り合いのようなものなのである。逆に日本は、それに比べてドイツのように個人個人が独立していない。これはつい最近になってからだ。だが、ドイツでは個人個人が独立しすぎて、愛が乏しい。自己満足的にも見える。これに対して日本は、日本人の生活の基盤から、ドイツの長所をとりいれていくことが必要である。
 筆者は「ドイツの人たちは愛が乏しい」と言うが、私はそうは思わない。逆に、ドイツの人は日本の人たちよりも温かいと思う。映画などを見ていると、そう思うのだ。確かにドイツの人たちを含めて欧米の人たちは個人個人がハッキリしている。自分の意見はバシバシ相手に言う。しかし、個人個人がはっきりしているから、個人として相手のことをより深く考えられて、日本よりも深い恋愛ができたり、家族愛があたたかかったりするのだ。自己主張が強すぎて自己満足的に見える、というのも、それは「私は私だ!」という他人にとらわれすぎない強い「意識」を持っていて、自分の「個性」を知っているからではないか。それは短所どころか長所である。その長所こそ、今、私たち日本の人々に必要不可欠なものだ。私はすごいところをたくさん持っているドイツの人たちを尊敬してしまう。
 しかし、大事なのはどちらの文化がすごいか、ということではない。相手の良いところを自分の国を基盤にして取り入れていくことだ。このことについては筆者は正しいと思う。日本はあたたかい心を持ち続けながら、「個人個人が独立した心を持つこと」、「一見愛に乏しい、と見られるぐらいの自分への意識・個性・自分の意見を持つこと」を取り入れていくべきではないだろうか。そうすれば最近多い「他人依存症」も防げ、個人個人の意識ができることによっていじめや仲間はずれなどもなくなるかもしれない。とにかく、特に他人を意識する日本にとっては、いい刺激になるに違いない。

   講評   yuka

テストはどうだったかな?ゆっくり休養して、風邪などひかないでね。

国際文化比較、が今回の大きな柱といえるけれど、これって実は
とても難しい課題。なぜなら、文化を理解するのって、1つの側面
からはできなくて、両者に対する経験や知識があって初めて成り立つ
ものなので。

しかも、ドイツという少しなじみの薄い国との比較となると、これ
もっと難しい!でも、自分の経験や知識の中でとても積極的に主題
を論じてくれています。

テーマに対して、まず受容し(第2段落)、それから自分の意見を
主張していく、という流れはとてもいいね。偏った意見ではなく、
より客観的に主題を考察しようという姿勢が伝わります。

そして結論において、単に意見をまとめるだけでなく、社会問題
とからめながら前向きな提案をしているのも、とてもすばらしい。

第2段落で
「確かにドイツの人たちを含めて欧米の人たちは個人個人がハッキリ
している。自分の意見はバシバシ相手に言う。」
という部分があるけれど、これは少し論調を弱めたほうが無難。
(あくまで私の主観ですが)例えばドイツの国民性とフランスの
国民性ではかなりの違いがある、と私は思っています。友人たち
を見ての実感。
「日本と比較して、自分の意見を主張する人が多いような印象を
受ける」
程度にとどめておこう。そうでないと、あまりに主観的にテーマ
を見すぎている、という印象を受けてしまうので。

私の夫は、ドイツ企業と仕事を何年かしていたことがあって、
我が家にもドイツ人の友人たちが来てくれたりしたのだけれど、
確かにドイツ人の、自分を律する意志の堅固さは垣間見られました。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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