国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   恥ずかしがらないで   海亀航

世界中、どこに行っても日本人の旅行者たちは、身の回りに、「日本」をもって動き回る。彼らが持ち歩く「日本」、それを、わたしは「文化的カプセル」と名づける。日本人の「文化的カプセル」の外皮膜は、かなり強く、それを内側から破ることを日本人はあまりしたことがない。
 僕が小学校四年生の時、ロサンゼルスにホームスティに行った。最初ホストファミリーに会った時、僕は緊張して声もでなかった。英語なら少しは分かるのに何を聞かれても混乱してしまった。しかし、パパやママが僕にやさしく日本のことや、はやっているカードのことなどを聞いてくれて、一時間くらいたつと次第に落ち着いてきてまともにしゃべれるようになった。
 このとき、僕は日本の文化から離れるのに少し時間がかかった。アメリカの文化の中で一番びっくりしたことはごはんの内容だった。その家だけかもしれないが、朝食がドーナツだった。砂糖がまぶしてあるだけの。日本での朝食は、だいたいご飯と味噌汁とおかずだ。それに比べるとドーナツは甘くてご飯にはならない。でも、量は多い。1人あたり5個ぐらいだ(笑)。その時、僕は3個ぐらいしか食べられなかった。夕食はポテトチップスだけだった。それだけでは到底お腹いっぱいにはならない。しかし、ホストファミリーは慣れているのでそれだけですんでいた。その朝食と夕食に完全に慣れることはできなかったが…少し慣れることができた。ごはんより大切にしているものがあったように感じる。家族のつながりみたいなものだと思う。ホストファミリーのチャドは僕と同じくらいの年齢で、兄弟のように仲良く遊んだし、仕事をしているママも一緒に過ごしてくれた。十日間のホームステイだったけれど、僕はまだ日本に帰りたくない、もっと長くいたいと思った。
 日本人は恥ずかしがりやだ。僕も最初はそうだった。どこにでも日本の文化を持っていく。でも僕はそれは間違いだと思う。外国に行ったら「郷に入っては郷に従う」のことわざの通り、その場所の習慣や文化を受け入れて、楽しく過ごすことが大事だと思う。

   講評   nane

 冒頭の要約は、簡潔にまとめたね。
 小学4年生の体験が実例として生きている。ひとりで知らない人の家に泊まるというのは、緊張するよね。しかも、外国で言葉もあまり通じないとなるとなおさらだろうね。
 朝食がドーナツで夕食がポテトチップスとなると、最初は物珍しくていいかもしれないけれど(笑)、だんだん日本の食事が恋しくなりそうだね。
 しかし、その経験を通して、食事の内容よりも人間どうしの触れ合いを大事にしているらしいと気づいたところはさすが。いい勉強をしたね。
 日本人の恥ずかしがり屋はなかなか直らないと思うけど、これからだんだん海亀君のような人が増えてきて、新しい国際的な日本人が育っていくのかもしれないなあ。「郷に入っては……」のことわざもぴったり。
 ◆これは清書候補だね。

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