低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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感想文 さるっち
カキは千年の時を越えて、今もなおただで食べられる日本最大の果物。
カキこそは郷愁の果物といえるだろう。カキには甘ガキと渋ガキがある。カキの渋みの本体はタンニンだ。カキの渋は無用な時期に果実が動物に食べられるのを防ぐ、「適応」的な意味を持っている。
僕の家には柿の木がある。いつもおじいちゃんが育てている。家のカキは甘いカキで、毎年十月の終わり頃になると真っ赤になった美味しいカキが食べられる。私はカキが大好きなのである時つい思わず、おばあちゃんにこういった。
「家の、、カキおいしいね」
というとおじいちゃんは
「そうかじゃあもう一個やろう。」
といってもう一個くれる。その時食べた柿の味はまるであめのように甘かった。
聞いた話で柿の木ができるまで八年もかかる。僕ははじめて聞いた話なのですごくびっくりした。
しかし僕はあまり柿が好きではない。なぜこの時「おいしい」といったのかというと「まずい」といったらおじいちゃんがかわいそうだしがっかりしちゃったら嫌だから「おいしい」といった。
ことわざで
「先んずれば人を制す」
というように、甘いカキが熟すまでのんびり待っていてはカラスに食べられてしまう。でも、ことわざで
「急いては事を仕損じる」
ともいうように、甘いカキがまだ熟さないうちに取って食べると渋い。丁度良いタイミングは、動物たちの食べたい気持ちと、タネを運んでほしいカキの思いとが一致する時、もっともおいしく熟したカキができ上がるのである。
僕もカキのように、若い時期にはどんなに渋くても、成長するとすっごく甘くて美味しいカキになりたい。人間にとって古くからあるものとは、大事にしなければ行けないものだと思う。
講評 jun
これは似た話の書きにくい長文だったけれど、おじいちゃんが柿の木を育ててくれていてよかったね(笑)。実をつけるまではやはり8年かかったのかなあ。柿の味を「まるであめのように甘かった」とたとえを使って表現することができました。でも、さるっち君は本当は柿がそれほど好きではないのね。でも、柿を育てているおじいちゃんに気をつかって「おいしい。」と言ったわけですね。優しいね。確かに、今は柿よりもイチゴやメロンやミカンの方が人気がありそうだね。
柿を食べるタイミングについて書いたところは二つの逆の意味のことわざをうまく引用することができたね。さすが!
結びは、「若い時期にはどんなに渋くても」というところがいいなあ。すばらしい感想が書けたね。
▲「がっかりしちゃったら」→「がっかりしてしまったら」
「大事にしなければ行けない」→「大事にしなければいけない」
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