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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   目立たないものの存在   シュシュ

 土とミミズ。例外はもちろんあるけれど、ふつうのミミズは、土を豊かにするために決定的に重要な動物である。「進化論」で有名なダーウィンはもしミミズがこの世にいなくなったら植物は滅亡に瀕するだろうと結論している。ミミズは、毎日、土を食べて生きている。土はミミズ口から入って外へ出ると、また土になる。しかし、ミミズの口へ入る前の土とミミズが外へ出した土とは、土の性質がまるで違っている。ミミズの体内の分泌液によって豊かな黒い、水や空気が通りやすく柔らかい土になって出てくる。自然の中でのミミズの役割を科学的に認識することによって、人間としてのつき合い方を選べるものなのだと、思わず自分の日常生活をふり返らされたものである。
 私は自然界の小さくて目立たないものの役割を見なおすべきだと思う。その理由は二つある。
 一つ目の理由は、目立たないのでそのものがどのくらい大切な役割をもっているかが分からない場合があるからだ。小学校のときの学芸会の、裏方の役目は実際に担当する学年になって初めて知った。一年生などのときには実際に舞台にでてなにかするものしか知らなかったが、五年生になって「裏方をやる」と先生に言われ、友達が裏方をしているときはその役目をとても重要に感じた。私は吹奏楽に入っていたので実際にすることはなかったが、見ているだけでも裏方あっての学芸会だと思った。もしも、この役目がなかったら、吹奏楽も、演劇もどんなにがんばって完成させたって舞台の上でお客さんに見せることはできないだろう。裏方も、ミミズと同じポジションの、縁の下の力もちである。
 二つ目の理由は人間が小さなものたちの役目を忘れ、自分達のことばかりを考えて行動したことによって地球が破壊されてきたからだ。インターネットのデータによると地球の表面温度は、この100年間で摂氏およそ0.4〜0.8度上昇したということがわかった。このことは人間がミミズのように目立たないけれど重要な役割をもっているものを忘れていることにも関係があると思う。今は化学肥料などを使っていていいかもしれないがきっとあとで困ることになるだろう。しかし、ミミズがいなくなってから気づいてはおそいのだ。だから、今からでもミミズのようなものたちにも目をむけるべきだ。
 しかし、目立たないものだけでなく、やはり役に立つのがよくわかるような派手なものだってなければならない。どちらかが欠けてもだめなのだ。「上天気の日に、嵐のことなど考えてもみないのは、人間共通の弱点である。」と言う名言がある。今は、小さな目立たないものたちのことを忘れて自分勝手にしてみても平気かもしれないが、この名言のとおり、上天気の今も、未来のことを考えていければいいと思う。地球環境がわるくなっていく今こそ、もう一度ミミズなどの生物について考え直すべきだ。

   講評   jun


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