創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   私たちが日常   勘吉

私たちが使っている言葉には二種類ある。経験が先行してそれを言葉で表すことと、言葉が新しい経験を生み出すことー・・・これは「伝達」と「創造」という言葉でとらえることもできますし、あるいは言葉の「実用的」な働きと、言葉の「美的」な働きと言われることもある。この後者の方は、詩の言葉に典型的に見られるということで、言葉の「詩的」な働きという言い方をすることもある。普通の人が、日常的な言葉で表現して満足している人に対して、「詩人」と呼ばれる人たちは、日常的な経験を超える経験をもつでしょう。それを表そうとすると日常の言葉の使い方では不十分なはずだ。そこでどうしても、日常の言葉の枠を超えるということが必要になってくる。
 今回の課題文は、非常に難しかった。それはなぜかというと、作者が何をわたし達に言いたいのか分からなかったからだ。作者は言葉の働きについてまとめているが、私は言葉の人間と組織の関係について考えたい。
 この前、友達とジェスチャーゲームをした。ジェスチャーゲームとは、言葉を言わずに体で相手に伝えるゲームだ。結果はやはり、ほとんどの人が何をやっているか分からないと言っていた。理解できていないということだこういうことから、普段私たちが気軽に言葉を使っているということは非常に大切だと判断できる。体で伝えるよりも言葉で伝えた方が相手にも伝わりやすいし、理解がしやすい。言葉というものは自分が相手に伝える手段だと思う。
 他にもある。言葉というものは不思議なもので自分が相手に対して言い方を変えると相手の気持ちが変わってくる。例えば、先生に対して「先生がきた!」よりも「「先生が来られた!」と言われたほうが先生の気持ちがだいぶ変わってくる。
 最終的に、私が思う言葉とは手段と言葉の使い分けだと思う。現在の世の中に必要なものは言葉だと思う。それは、人とのコミュニケーションにも使われるが、やっぱり、自分の意見を言う時に必要だ。だんだん、自分の意見をみんなの前で言う人間が少なくなってきた。そういうことを思うとよけいに言葉と言うものが大切だと理解できた。

   講評   yue

勘吉くん、こんにちは。今回の課題文は、「言葉」というものについて「言葉」で説明している、読みながらなんだかこんがらがってきてしまう内容でしたね。一生懸命にそれに取り組んで、自分の考えをまとめようとした勘吉くんの姿勢がとてもよくわかる感想文ですよ。それにしても、勘吉くんの文章力、話の展開の上達したことには感心しました。この感想文だけとっても、おそらく何度も書き直し、自分の文章を読み直したのではないかと思います。その努力が、しっかりと文章の中に表れています。

☆冒頭の要約は、非常によくまとめられています。一ヶ所、課題文をそのまま書き抜いてしまって、「〜できますし」とです・ますの形になってしまっているところはありますが、それ以外はしっかりと、筆者の意見をとらえ、まとめてあります。
☆「言葉の大切さ、大事さ」について述べる際、自分が友達とゲームをした経験を使って書いているのは、いい手段ですね。こう書くと、「言葉の大事さ」や「便利さ」が、自然に読み手に伝わってきます。
☆最後から2段落目を、「他にもある」ではじめていますね。段落を換えるときは、「話が変わる」ということを示すことになるので、前の段落とダブる内容の話をするときには、たとえば「言葉の大切さを確かめることのできる例は、他にもある」というように、少し詳しく、説明したほうがよいでしょう。
☆最後のまとめでは、「言葉は大事だ」ということについて、勘吉くんの意見をまとめていますね。このままでも十分、よい感想文ですが、課題文で触れている「日常のことば」と「詩的なことば」の違いについて考えて書き、そのことについての意見を盛り込むと、なお深い内容の作文になると思います。「詩的なことば」というものは、かなり難しく、わかりづらいものですから、勘吉くんなりの解釈でかまいません。少しでいいから、「詩的なことば」について触れ、文を書き足してみてくださいね。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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