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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   古文の良さ   ルパン

古文の良さ
 古文といえば、古臭い感じがする。それに、昔と言葉の使い方も違うので、なかなか読む気になれない。しかし、私は古文が好きだ。自分から進んで読む程ではないにしろ、興味をもっている。その理由は、幾千年もの間人々に、語り継がれる物語(竹取物語など)を凄いと思うし、作者も凄いと思うからだ。これから、私が読んだ古文の中で、好きなものを紹介したい。
 古文の中に、『平泉』というものがある。松尾芭蕉が書いたものだったとおもうが、その始まり方が好きなのだ。【三代の栄耀一睡のうちにして、大門の跡は一里こなたにあり。】
奥州藤原一族の栄華は、一睡の夢のように終わってしまった。大門の跡は、一里先にある。という意味なのだが、なぜか、三代の栄耀という部分に惹かれる。私は、もともと歴史が好きで、得に奥州藤原氏と源義経の話しが好きだ。だから、『平泉』が好きなのかもしれない。そして、最後に書いてある、俳句もまた、惹かれるものがある。【夏草や兵どもが夢の跡】この意味ははっきり言ってわからない。でも、私は、この俳句が好きだ。若いのに…とか言われるかもしれないが、古文ののんびりした、文章は、せかせかしている私たち現代人が、必要としている、ゆとりだと思う。
 さて、話しを本題に戻そう。古文のよさは、のんびりとした文体の他に、調子の良いリズムだと思う。平家物語の文頭にしても、【祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。】とリズムが淡々としており、覚えやすい。いくら言葉の使い方が違っても、リズムがあった方が、読む側も楽しく読むことができる。もちろん、もっと難しいものであれば、リズムがあるとも限らないが。そしてもう一つ。古文は、とても奥が深い。いかに陽気なことを書いていても、文章の奥では、もっと深い感情が隠されている。しかし、今の物語はそうではない。全てとは言わないが、何かを考えているという感じがしない。ただ、文字を書き連ねても、いい物語はとうていできない。今有名な、〈ハリー・ポッターシリーズ〉皆が面白いと言うけれど、ただ面白い作品ではないと思う。両親のいない悲しみ、裏切られることの辛さ、そして友人の存在と、いろんな感情が入り混じったものだと思う。小さい子たちに理解しろとは言わないが、中学生にはわかってもいいのではないかとおもう。
古文も同じで、奥が深く、読み進めていくことが楽しいと思う。
 古文は嫌だとか、難しくてできないという考えもあると思う。でも、考え方を少し替えて、自分好きな物語を発見するのもいいと思う。

   講評   nara

 いいなぁ。ルパンさんが古文に親しみを感じているということが、この作文を読むとひしひしと伝わってくる。古文のよさをいろいろな角度から論じられたね。もちろん、芭蕉の句「夏草や……」のように、今時点ではまだ理解できないものもあるけれど、なぜか心惹かれる。この思いがあれば、いつかこの句の言わんとしていることにも、たどり着けると思うよ。
 古文のよさだけにとどまらず、現在のミリオンセラー『ハリー・ポッター』にまで話を広げたことで、よりこの作文の内容が深まった。古い時代のものだから、つまらない・現実にあり得ないことだから、意味がない……ではない。時代や国や文化を越えて、人間の真実を著しているからこそ、多くの人に支持されるのだね。よく考えられた作文だ。
 内容は申し分なし。キーワードが抜けていたために、◎が並ばなかったのは残念! もう1度課題フォルダを確認しておいてね!
 名詞の場合は「話し」ではなく、「話」と送りがなをつけないのが一般的。
(実は、私自身長いこと「話し」としていた。反省……。)

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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